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土曜ワイド工場
 
ダム予定地と(そこに)取り残された京都市電

最強の放置プレイ中の京都市電の顔面。

風通しの良さそうな車両だ。

ボロボロやんけ・・・

「本当にあったのか。」

かすかにあった「もしなかったらどうしよう」という不安は一気に吹っ飛び、自転車を降りて、誰もいない境内に駆け下りた。

境内は竹林で囲まれているので、日中でも薄暗い。

「誰もいないけど、借り物だし、念のために・・・」
と自転車の鍵をかけに戻ったことは忘れよう。
(忘れるつもりなんだったら書くなよ)

もちろん、真っ先に車両のもとに向かう。

窓ガラスは当然ナッシング。ボディーはかなり汚れているし、微妙に破壊されたようにも見える。甚だしくボロボロだ。

長年放置され続け、風雨にさらされてきたことがよく分かる。

普通なら「引退後、公園で静態保存された車両」と表現されるところだが、これは「保存」ではなく「放置」だと見て取れる。

そういえば、事前にネットで調べたときに、「心霊スポット」だと書かれていたのを思い出した。

確かに不気味だ。

ただでさえ暗いのに、この長年放置されボロボロの車両がそれを独特の不気味さに変えている。

しかし、幸か不幸か判断はしかねるが、僕には霊感というものはない。

風で揺れる竹の音だけが聞こえる静けさの中でひとりぼっちの状況でも、へっちゃらだ。

むしろ、「こんな狭いところにどうやって車両を置いたんだろ」なんて技術的なことを考えていたりする。

それにしても保存状態は最悪やな
京都市電の証と番号「710」は辛うじて・・・

 

では、乗車してみましょう。

「不気味だし(霊が)出たら嫌だから中には入れなかった」
なんてことはない。
せっかく来たんだし、扉が開け放たれていて「ウェルカム」な状態なんだから中に入るのは当然だ。

というわけで、車内を見て回ろう。


床に穴が空いているのが外からでも分かるぞ・・・
「うわ・・・・・・くさ・・・・」 (入った入り口とは反対側から撮影)

 

落ち葉が少ないし、定期的に誰かが掃除を?

腐った座席。しかも湿っている。

座席の中に入っているバネが。

写真がブレる−足の震えが止まらない・・・。

躊躇せずに、ずかずかと入る。

!!!

車内はさらに酷かった

枯れ葉が散乱していて、床の一部に穴が空いている。ただ、つり革が予想以上に生きのこっていた。

それよりも大変なのが座席。ことごとくはがされている。
クッション素材は茶色く腐ったようになり、錆びたバネが飛び出している。それに、なんだか臭い。

荒れ放題なだけに不気味と言えば不気味だが、なんていうか、独特な雰囲気がする。
後日、友人にこの写真を見せたら「子供は見てはいけないビデオが撮影されたことがありそうな雰囲気やな」と言われた。まぁ、そんな雰囲気なんだろう。

ところで、写真を撮ったら、ちゃんと撮れていたかチェックするのだが、どうもブレている。しっかりとカメラを固定できていないからだろう。

そういえば、車内の写真を撮っているとき、どうも動いてしまっていた。座席を撮るためにしゃがんだときには足の震えが止まらなくて困った。

「もしかしてこれは霊の仕業か!・・・」

と言いたいところだが、もちろん違う。

脚が震えていたのは、24インチのシティサイクルで山道を登ってきたからだ。

そして、薄暗い車内では、シャッタースピードが遅くなるので、ブレるのだ。

読者の期待に応えられないのが残念でならない。

また、運転用のハンドルとかドアを触ったりもしたが、呪われることもなかったようだ。

「この日の夜、悪夢にうなされた」なんてこともなかったし。

ハンドルは固定されていた。
つり革には広告が。湯布院の九重レークサイドホテルか。


明るい写真ばかりで、車内のあまり不気味が伝わらなかったかもしれない。

少し写真を暗めにしてみると・・・

ほら、ホラーっぽいでしょ?

 

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