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土曜ワイド工場
 
ダム予定地と(そこに)取り残された京都市電

生保地区へ

そして、さらに上流に行くと、諏訪神社がある生保(しょうぼ)という集落に到着する。ここも水没地域だ。

左が集落の住宅道路。右が府道。
まだ住民の方が住まれています。
もしかして、この看板は掘り出し物?
一部の方は引っ越したようだ。

集落から上を眺めてみると、トンネルが見えた。
たぶん、これは府道付け替えのためのトンネルだ。

 

代替住宅地へ

水没する集落の住民の移転先として、近くの高台に新しい宅地の建設が進められているようなので、行ってみる。

諏訪神社の裏の坂をさらにのぼっていけば、そのニュータウンに到着するわけだ。

竹林の中の坂道を進んでいくと、
工事が進む新たな住宅地に出る。

諏訪神社の施設もどこかに移転されたようだが、残念ながら場所は分からなかった。

生保の住民はここへの移転を余儀なくされている。 長年住み慣れた土地を離れるのは悲しいだろうし、新しい造成地が必ずしも環境がいいわけではない。 ダム建設をするということは、周囲の環境に多大な影響を及ぼすのだ。

 

新しい道路とトンネル

この代替住宅地の前にはまだ工事中の道路があった。

ここが新たな道路になるようだ。

そして、さっき集落から見えたトンネルがあった。


まだ仮の道路みたいな感じ。
まだ舗装さえされていない先にトンネルが

トンネルはまだ立ち入り禁止。
フェンスの隙間からアップを撮る。

 

トンネルまでの未舗装部分はぬかるみ。

安威川の川原。ダムの底になる予定。

そろそろ帰ろう。 あ、しまった…… 泥が。。。

前日には雨が降ったので未舗装部分は大変なことに。

大型車や重機が通ったあとなので、ボコボコで、車輪をとられてしまい、降りて、あとは歩いていくことにした。 でも、下はぬかるみ。気付いたときにはもう遅い。車輪も足もペダルも泥まみれに。

おいおい。どうするんだよ。借り物だぞ。自転車を泥まみれにして返すなんて非常識極まりない。 それに、泥まみれの靴じゃ電車に乗れない。まずいなぁ・・・

しかし、途中で気付いた。安威川があったではないか。川へ降りられる場所を見つけ、自転車をとめ、川原に駆け下りた。

水面で靴についた泥を落とし、ペットボトルで水をくんで、自転車の車輪とペダルの泥を洗い流す。

何往復かこれを続けたら、泥は落ちてくれた。よし、これで大丈夫だろう。

かくして、今回最大のピンチを乗り切ったのだ。

※泥をどうしようかで頭がいっぱいで焦っていたので、未熟な僕は、泥まみれの自転車と靴の写真を撮り損ねてしまいました。

さて、泥を落とした満足感とすっきりした気持ちで、一気に坂道を駆け下り、駅を目指す。


駅で自転車は無事返すことができた。たぶんバレていないだろう。係のおじさんも「なんか汚れてるな」ってぐらい思っていたかもしれないけど。

もちろん、電車にも無事に乗ることができ、大阪に帰ったのだった。

僕の冒険日記おしまい。

まとめ

・ 元京都市電の車両は、保存というより放置だった。

・ 車内は臭かった。

・ 車両は水没してしまうようだ。

・ ダム建設は周辺に多大な影響を与える。

・ レンタサイクル(軽快車)で、未舗装の所を走ってはいけない。

・ 川は重要だ。

・ 安威川沿いのバス停の待合室が恐い。


 

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