デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


ロマンの木曜日
 
夜明け前が一番暗いって本当か

科学的に証明された

下のグラフで明らかなように、「夜明け前が一番暗い」というのは真っ赤な嘘である。
なんの根拠もなく言い放たれた、まさに風説の流布なの。
夜明けは徐々に訪れる。
暗闇から急に朝がやって来るのではない。
「夜明け前が一番暗い」なんてのは、気休めどころかまやかしである。嘘である。


縦軸が照度(単位lx)、横軸が計測時刻

連続写真も真実を証明

固定カメラでとらえた夜の暗さの移り変わりを動画にした。
夜明け前から徐々に明るくなる様子が皆さんにもはっきりと見て取れるだろう。
これぞ動かぬ証拠である(動画だけど)。


 

真夜中過ぎが一番暗い

今回の計測で、照度計のデータが最低を観測したのは、午前1時の0.0ルクスである。
コンマ以下の数値は、周囲の家々の窓明かりなどに左右されるので、計測誤差の範囲ともとれるが、いずれにしろ、日没1時間後から日の出1時間前くらいのあいだはずっと暗いということだ。


0.0ルクス

まとめ

以上の通り、「夜明け前が一番暗い」というのは全くのでたらめである。

「夜明け前」の定義がそもそも、日の出を指すのではなく「夜が明けはじめるころ」だとする解釈もあるだろう。
であるならば、これは「夜が明け始めるころの前が一番暗い」という意味になる。
そんなの当たり前だ。言い換えると「明るくなりはじめる直前が一番暗い」ということになり、全く何も言っていないのと同じではないか。

このように、気休めの励ましの言葉の嘘を、身をもってあばくことができた。
すがすがしい気分だ。
今後「止まない雨はない」や「春が来ない冬はない」という言葉の真偽も確かめるつもりだ。

夜明け前。ほら、暗くないだろ

 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation