キャッターズ立志編
中野区を大久保通り沿いに並ぶように横に連なっている「桃園川緑道」という遊歩道がある。もと下水幹線だったのがフタをされ、緑地に遊具・ベンチなどが整備されている。車が通らないのもあり、子供・お年寄りも安心して通れる道となっている。
ゆるやかなカーブはあるものの、比較的真っ直ぐで見通しのいいこの道は、これまでも猫を目撃しやすいスポットだった。この日も来てみると、
やっぱり発見。ダーッと走り出さない程度にそろそろと追いかける。
うしろをキョロキョロ振り返りつつ逃げる猫。まるで夜の帰り道、「後ろの男、もしかして私を襲おうとしてるんじゃ‥」と警戒するOLのようだ。たしかに、彼女(もう、女に決定)が人間だったらそんな風景だろう。カメラ持ってソロソロ歩く男が後ろについて回ってたら。
ストーカーまがいのコチラに腹を立てたか、さっさと逃げてしまった。まったく、気位のお高い女王様だぜ!‥女王‥女帝?ってことはヤツはブル(中野)か?にしてはコソコソしてますが。やや気位の低いブル。ちなみにこの辺から名前を説明するのが面倒になってきたので、一部のプロレス好きな人は連想ゲームでもしてください。
それから遊歩道を進み、この一体でナンバーワン猫スポットである公園を目指す。そこで見たこんな風景。
普通の路地にありがちなんだが、なんか変だ、何か‥。あのカタマリはクッションに見えるけど、どうも違うような‥
そう思って近づくと、ヒョコっとソレは顔を出した。
この近所の猫はよくバイクや自転車のクッションに座ってるのをよく見る。やっぱり人間と同じで座り心地がいいのだろうか‥ま、砂地やコンクリートに座るよりは当然いいのか。コイツの異名は金網に入ってるんで「ミック」だな。オーニタでもいいけど。
さてこの場所からさらに進んだところにある小さな公園、ここがおそらく中央4丁目でも猫密集地帯なのだ。その名も‥
この猫は特に居ついてるヤツ。片眼が潰れてるので普段は「カタメ」と呼んでいる。でも、今回は強者の名前をつける習わしなので「夏侯惇」と呼ぼう。もはやレスラーや格闘家でもないが。
毎日この公園の前を通勤で通っているのだけど、必ずといっていいほど猫がいるのがココ。しかもすぐには逃げないほど人慣れしてるうえに、数が多い!この公園内だけで最大6匹くらい見た事あるくらいだ。
しかも、エサあげて寄ってきたとかではなく、なんとなーく集まってる感じ。コンビニ前にいる高校生みたいな。
もちろんこの日もここまではいないものの、この公園を根城なのか遊び場にしてる猫があと数匹。
この公園はいつも3匹くらい猫が居るのであんまり珍しい光景じゃない。でも、ココ以外でそんな公園は見た事ない。20数m四方の公園になんでこんなに猫が集まるのか?別に残飯が山ほどあって食事に困らない、というわけでもなし。
ただ、ここまで猫を探してきて気づくのが、猫を見つける場所って決まって広々としたスポットだったりする。もっと家の隙間とかにいそうなもんだけど、そういうところをわざわざ覗いてもあまり当たりを引かない。むしろ、こういう公園や駐車場・道路にポツーンといたりする。
ただ自分が見つけきれてないだけかもしれないのかもしれないが‥やっぱ、猫だからといって狭いところや塀の上を歩く、と決まってるわけでなく、猫も広々としたところを歩きたいのだなぁ、お天道様の下を堂々と。