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フェティッシュの火曜日
 
ジャガイモと大根で水飴を作る

STEP3 反応を終えて、水飴作り

8時間が経って、一番緊張する時がきた。
反応はうまくいっただろうか。もし出来てなかったらどうしよう。
期待と不安をない交ぜにして、魔法瓶を開けた。

瓶から出した液体は本当に液体で、デンプン糊の時のトロみは全くない。

味見をしたら、大根の方は大根風味と甘味があった。甘いということは、デンプンが分解されてる証拠だ。
胃腸薬の方はうっすらとした甘味だけで、変な匂いも味もない。こちらも実験成功の予感だ。

冷静に書いているが、相当興奮して、夜中に一人台所で踊り出しそうだった。

ここでまたうがい薬を垂らしてみよう。


デンプン+大根汁+うがい薬
デンプン+胃腸薬+うがい薬

両方とも青くならない。デンプンが全部分解されている。 
ひゃっほう! と飛び上がりたくなる気持ち、解っていただけますか。

では、反応がうまくいったようなので、火にかけて水飴を作ろう。


大根汁の方はにごっている
胃腸薬の方は透明で、デンプンの固まりが見える
最初は中火で。大根汁は煮つめるとアクがすごい
細かい泡になってきたら弱火で焦がさないように

台所に漂う大根の香り。
そしてすくってもすくっても出てくるアク。
そういえば大根はアクの多い野菜だった。煮物をしてもよく出るもんな。

かなり煮詰まって量も少なくなったら出来上がりだ。
温度が下がらないとあまり粘性が出てこないから、どれだけ煮つめればいいのかわからず、念入りに煮つめすぎて、焦がして茶色くしてしまった。

違う容器に移して、味見。


「大」は大根の「大」
透明なら完璧に水飴
 

・大根の水飴
水飴のトロみもあり、ちゃんと甘いけど、やはり大根の風味がする。焦がしたのでカラメルの香りも。大人味ってことでダメでしょうか。

・胃腸薬の水飴
しっかり甘い! 驚く程だ。これは売り物の水飴に負けませんよ。
そしてやっぱりほのかにカラメル風味。
しかしあまり粘性がない。もう少し煮つめれば良かったのだろうか。

 

試食してもらう

せっかく作った水飴だ、味見してもらおう。 ということで友人2人、YとHに「どうやって作ったか」を言わずに試食してもらった。


皆が眉根を寄せる「大根水飴」
大人の味がわかる2才

その感想は

・大根の水飴
Y「???」
Y「普通の水飴と違うのはわかる。苦い」
友人のお母さんも味見しては、皆揃って首をかしげている。
H「イモくさいな……大根かな?」
(私の心の声:当たり!)
H「私は好んで食べる味じゃないな。」
(そうか……そうだよな……)

友人の娘さん(2才)だけは「なんかおいしー」と言ってくれた。ありがとう!

・胃腸薬の水飴
Y「なんとも言えない味がする」
H「甘くないよね」
(ええー)
何度も舐めて、首をかしげて「……ん?」という友人Y。おそらくみなさんそういうリアクションをするでしょう。
H「ハチミツに近いかな?」
(美味ということにしておこう)

こちらは薬が入っているからお子さんには舐めさせてはダメです。

まとめ

授業で習ったことと身の回りの物だけで、いくつもの実験が入った今回の記事。
夏休みの自由実験にどうですか?
さあ、みんな作れ水飴。
ちょっと変な味だけど、それも個性ということで。


この実験をする際に男の趣肴ホームページ
参考にさせていただきました。
ありがとうございました。


 

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