難民は大人だけではない
さてさらに見続けていると、この場所を単なる待ち合わせに使うには不似合いな人種が。それは子ども。彼も先に書いた、男なら誰もが経験したことある「お母さん、まだ〜」の類だろう。見た感じ小学校中〜高学年、そんな多感な頃に109に入るのはかなりの抵抗があるに違いない。
ぼーっと手すりに寄りかかって入り口の方を見ている。寂しいのか、単に手持ちぶさたで「ハデなねーちゃん多いなー」とウォッチしているのか。というか、彼ぐらいの年齢からするとギャルっちぃ子とかどう見えるんだろう‥でも小学生高学年ならいるもんなー、市立ギャル小。とか考えてるうちにお母さんが帰ってきた。
しかし109に行くお母さんは、子供一人待たせるレベルだけじゃなかった。
1時間近くウォッチしてみて、109の下で待っている人は1/3が難民の類、1/3がタバコ、1/3が待ち合わせ場所として、だった。しかし家族、これはどれにも当てはまらない。黄色いトートを持った父親と長男と長女、この日は蒸し暑かっただけに当然ストレスの矢面に立つのはお父さん。
やっと109の中からお母さんが戻ってきた。でも‥買い物袋はナシ?さすが、家計には厳しいぜ。
あらためて定点観測してみて、バーゲン戦争によって生み出された難民にも様々なタイプいるのが分かった。まぁ、彼氏彼女とかならいいけど、子供ひとりなんかはちょっと気にしてやってほしいなぁ、お母さん。多感な時期の男の子だと結構ツライぜ、ああいう所に待たされるの。
彼女待ってる彼氏さんなんかは「コージ待ったぁ?」「うぅん待ってないさムフーン」なんてそれもまたラブなコミュニケーションを生むきっかけにもなるだろうから、一時の別れもまた良しだ!
難民同士気安く話せればいいのにね。
いっそ各お店は難民収容所を作ってお茶のサービスでもやってほしいな、バーゲン時期だけでいいから。「ウチのカミサンは買い物長くてね〜」「いやいや拙宅も‥」って愚痴り床屋になりそうな気もしないでもないが。