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はっけんの水曜日
 
船の尻は、セクシーだ

■船の科学館で、セクシーな尻を科学する

堀江ドックでの実質的な敗戦を乗り越え、その敗因を分析すべくお台場は船の科学館にやってきた。果たしてセクシーな船尻は見つかるのか。

 


お台場、船の科学館。おとな一人700円。

まずは館内にある船の模型(以下、船フィギュア)を見ながら、セクシーな尻とそうでない尻を分類しよう、そうしよう。




18世紀のイギリスで活躍した木製の軍艦ヴィクトリーの尻。セクシーさは少ないが、優美さは際だっている。まるで貴婦人だ。

!!!これだ!これこそセクシーな尻だ。この丸み、優雅な曲線こそセクシーの条件なのだ。

日本の貨客船、ぶえのすあいれす丸。やはり丸い尻はセクシーに見えるのである。

ベニークイーン。船の大きさは申し分ないが、角張った尻がセクシーさを減じている。というより、これはもしや、男?

タンカーの尻。船幅に対し、やや尻が細くなりすぎていて残念。

疑いようもなく、お前は男だ。

 

■実は、船には男と女があった

Sheと呼ばれるという事実のみで、僕は全ての船を女性なのだと思っていた。だがしかし、それは勘違いだった。船の科学館でいろいろな船フィギュアを見て判った。今判った。

船には男と女があるのだ。

そう考えると堀江ドックの船にセクシーさを感じなかった原因が分かろうというものだ。あれは、ほとんど男船だったのだ。しかも子供、つまり少年だ。少年の尻にセクシーさを求めても仕方なかったのだ、というか、そこでセクシーを感じたらマズイだろう。

そして僕は館内で究極にセクシーな船フィギュアに出会う事になった。


クルーズ客船、飛鳥のフィギュア。萌えー。

それが、このクルーズ客船、飛鳥である。全長192.8メートル、28,717総トン。日本郵船の発注により、三菱重工が建造した大型客船である。

それでは、飛鳥、いや、飛鳥嬢の尻を見ていただこう。


ぐあぁ、セクシー過ぎる。この尻はヤバイ。安心感、安定感ともに申し分ない。

見よ、この丸くて大きな尻を。これにセクシーを感じないとしたら、人間としてどうかしているといって間違いないだろう。セクシーな船尻の上にプールがあり、デッキチェアが並ぶ。恐らく航海時にはそこにも尻が並ぶのだ。

大きな尻の上の小さな尻。尻曼荼羅完成の瞬間である。

なんとなくここで僕とみんなの温度差が広がった気がする。でも、きっと最後まで読んで貰えればみんなも船尻のセクシーさが判ると思うので我慢して欲しい。最近の若いもんは我慢が足らないのでけしからん。

あと少し、船フィギュアでセクシーパターンを学んでいただきたいと思う。



カーフェリー、さんふらわあ5。尻から車が出るのがなんとも隠喩的でセクシーだろう。変則的セクシーさだ。

世界最大を誇った、戦艦大和の尻である。これはまさに男の尻。日本男児の尻である。

海上自衛隊のイージス艦、こんごうの尻。角張った尻が男性自衛官を想起させる。発射されるハープーンミサイルに対し、フロイト的解釈をしたくなる。

江戸時代の日本で使われていた船の尻。色や形から、男船と見受けられる。高貴な貴族男性に違いない。


■外に出よう、実物の尻を求めて

船フィギュアの観察により、船にも男女の区別がある事がわかった。では今度は本当に優美な尻を求め、実物の船を鑑賞していこうと思う。まずは船の科学館横に係留されている元南極観測船宗谷嬢である。


オレンジ色の船体が美しい
 
宗谷嬢は昭和31年11月からは昭和37年4月まで6回の南極観測を行った、日本初の南極観測船である。その活躍は、当時の日本人を勇気づけるに十分だったと聞いている。少々年を召しているが、その老獪なセクシーさを味合わずにはいられない。


緩やかであり華美ではない見事な尻。

 

上にヘリポートがあるのが、なんとも奥ゆかしい上品さを演出している。船の尻におけるヘリポートの装備はスカートを履く行為と通じている。隠された優しい曲線がセクシーである。


安定姿勢で宗谷嬢の尻を激写。なんだかマズイ人の様だ。

 

■つぎは羊蹄丸嬢だ

次は、本州と北海道を繋いでいた青函連絡船、羊蹄丸嬢である(嬢は船名には含まれません)。こちらは内部をパビリオン的に改造され、宗谷嬢の横に係留されていた。


中身も相当に凄かったが割愛する

一部が大胆に削られた尻。身を削り子を産む母性のメタファー。

車の乗り降りのために、尻の大部分が削られていた。これはやや残念な状態と言わざるを得ない。しかし、内部に車を取り込むという母胎的な機能を有する羊蹄丸嬢は立派な働く女性といえるだろう。働き者の、良い尻じゃ。

 

■お台場最後は水産庁の東光丸

お台場で見つけた最後の尻は水産庁の東光丸嬢である。白い船体が美しい。早速近づいて尻を観察したいと思う。


羊蹄丸嬢のデッキから望む東光丸嬢

近づけなかった、遠き、遙かなる尻。

しかし東光丸嬢には近づけなった。桟橋は立ち入り禁止になっており、こうして遠くから撮るのが精一杯だったのだ。なんたる残念。しかし、これは当然の事と言えるだろう。なんと言ってもレディの尻である。そうやすやすと近づけるはずがないのだ。


■横浜で最高の尻を撮ってきた

最後は約束の地、横浜での船尻探訪である。氷川丸嬢、ふじ丸嬢、日本丸嬢など、実に良い尻が見つかった。拙いカメラワークを駆使して撮影してきた尻画像を是非ご覧下さい。

そしたらきっとみんなも船尻の虜になると思う。


 

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