注いだ瞬間に泡がたち、それはもう極上の舌触りに……
のわけがない。
漂白剤がすり下ろした野菜に触れると酸素が発生するのだ。しかし酸素はその泡の中身であり、泡が潰れないと酸素が収集できない。
待っても、揺すっても、割り箸で泡を潰そうとしても、みるみるうちに器の上部まできた泡を消すことができず、「クリーミィでなめらか」という状態をこんなに呪ったことはない。
そういえば酸素バーなるものがあったな。酸素入り、と名乗る飲物なども増えている。
では少し、フタをずらした時に気体を吸ってみよう。
うん、ハイターの香り。
実際、高濃度の酸素は有毒なので、この実験で発生した気体は吸わないのが吉だろう。
それにしても泡が潰れない。かき混ぜたらさらに泡だってしまった。
こうなったら鳴くまで待とうホトトギスだ。
時間を置いてみようじゃないか。 |