最終兵器
3つ目に訪れたのは、「くらた」というところ。 ここも長崎の懐かし系お好み焼きとして有名で、やはり何人ものかたから「懐かしい」「おやじさんがイイ」とのコメントを頂いていたところだ。
開けっぴろげ
お店を発見した瞬間、「おお〜。」と思わず感嘆の声が出てしまったこの外観。ドアが開けっ放しだ。
エアコン?
そんなものは無いさ。
これは凄いぞ
こちらがこの店の主人、倉田さん。 どうだろう、この雰囲気。
実はもう、店内に入った瞬間から私はこの雰囲気に魅了されまくっていた。なんだかわからないが、これは凄いぞ!
超近い
まるでサシで焼いてもらっているような距離感。 詰めれば4、5人くらいは座れると思うが、それでも4、5人だ!
長崎風お好み焼き
ここでのお好み焼きは、今まで見たことが無い、かなり特殊な作り方をしていた。これが昔の長崎風らしい。初めに具材を混ぜずに、まず薄い生地を焼いて、その上に具材を順々と乗せていく。
「ああ、それも頼めばよかった!」 と私がつぶやいたら、これは私に食わせてやろうと思って作り始めたのだという。ありがとう、おやじさん!!
その焼きそばが先に出来上がった。
たまんねぇ!!
麺はちゃんぽん麺、さらに長崎ではよく皿うどんにかけるソースとして定番の「金蝶ソース」をたっぷりかけて作られた、いかにも長崎な焼きそば。これがもう、なんというか最高にうまい!
できたてのアツアツのものを鉄板から直で食べる。 しかも訪れた時は真夏の8月。エアコンはなし。
食べながら汗がだらだら出てくるが、それがかえって快感だった。冬にアイスを食べるのがうまいように、真夏に食べる焼きそばがうまい!
タオル王子
暑いのは私だけではない。おやじさんも暑い。 やはりユニフォームの肩袖などで汗を拭くより、タオルで拭くのが効率的に汗が取れる。
金蝶ソース
さきほど焼きそばにかけていたのは、こちら。 「金蝶ソース」と言って、かけたものすべてが長崎風味になる魔法のソースである。
味はもちろん、うまい。 こうして、昔ながらの長崎の味を満喫したのであった。
焼き終えて
一仕事終えたおやじさんは、外で風に吹かれながら新聞を読んでいた。通りを歩くおばちゃんに話しかけたり、ビールを持って遊びに来た常連客と世間話をしてのんびりしていた。
いいなぁ、この雰囲気。 こういう昔ながらの店って、今、日本中でどれくらい残ってるんだろうか? おそらく全国にいくつかはあると思うが、しかしものすごく貴重な存在なのではなかろうか。
●お店データ
くらた (場所はこのへん)
というわけで、メールですすめてもらった店3つを巡ってみた。いわば「ちょっと見てきて」のお好み焼き版のようなものだが、いずれもすごくイイお店だったので、これをきっかけにこれから何度も通うことになりそうだ。つまりミイラ取りがすっかりミイラになってしまったようなカタチだ。
…んん?ちょっと違うか。 それは、お好み焼きを食べに行って自分がお好み焼きになってしまった時のことを言うのであろう。だから今回の場合、「お好み焼きを食べに行った人がお好み焼きを食べて来た」、が正解か。 んんん??つまり私は何が言いたいのだ?