テレビのCMで入れ歯安定剤なるものをよく目にするが、それがいったいどんなものなのか、実際に手にしたことがないので知らない。 ボクは今のところ入れ歯を使用していないので、入れ歯安定剤を使用する必要性はないのだが、この先いつその必要に迫られるかわからない。 やがてやって来るかも知れないその日のために、入れ歯安定剤の実力がどのくらいのものなのか、身の回りのものを安定させて確かめてみたのだ。
(工藤 考浩)
安定していたほうがよい
人はときに、小説や映画のような波乱万丈のドラマチックな人生を夢見がちであるが、現実に則して考えると人生は安定しているのが一番ではないだろうか。 年齢とともにそういう風に思うようになってきたのだが、そんなことは今回の実験となんら関係はないのだ。 入れ歯安定剤の実験だ。
正式名称:粘着型義歯床安定糊材
ドラッグストアにて入れ歯安定剤を購入してきたのだが、写真の商品で998円もした。しかもこれが特売で最も安いのである。 想像よりも高価だ。 知らないものの値段は想像がつかない。 あらためて老後に対する備えの必要性を感じた。
さっそく安定させよう
野球のボールを用意した。 ボールはころころ転がって、不安定だ。 まずはこちらで、入れ歯安定剤の安定性を探ってみよう。
もそもそしている
チューブから入れ歯安定剤をしぼり出してみると、意外にもボソボソとしている。口内炎の時に塗る薬のような感じだ。 もっと ネバネバの糊状のものを想像していたのでちょっと驚いた。 心配になってパッケージを見てみると、入れ歯安定剤は唾液と混ざることにより粘着力が高まると書いてあった。 へーすごいなと感心してしまったが、どうしよう。唾液がなくてもちゃんと安定してくれるだろうか。
不思議な粘着力
野球のボールは見事に安定した。 入れ歯安定剤の粘着力は、べたべたとくっ付くのではなく、微妙な力で支えられているような感じだ。 粘着力というよりは吸引力と表現したほうがいいのではないだろうか。
球体が安定した所で、ほかのものにもチャレンジしてみよう。