■「みだりに号」発進
時間が来た。出航のアナウンスが聞こえる。
船の名前は「あすなろ号」だったが、そこに掲げられた「旅客の義務」なる注意書きを読んだところ、上のような「みだりに」っぷりだったので、個人的に「みだりに号」と呼ぶことにした。
行け!みだりに号。
みだりに号の船内は、よくある普通の連絡船といった風情。ぼく以外だれも乗ってこないんじゃないかと思ったが、そんなことはなかった。ご高齢の方を中心に3グループ7,8名といったところか。
なかには若いお母さんと小学校低学年と思われる女の子といった組み合わせも。これぞ工場鑑賞による情操教育だと思った。「美しい国」をになう次の世代はこうやってはぐくまれるのだ。いいぞ、お母さん。
■工場クルージング
航行時間ざっと40分ほどの遊覧なのだが、その間見える風景は、上のような美しい国の風景だけだ。
食品コンビナートをなめるように進んだ後、メインディッシュは工場好き垂涎のJFEスチールでおなかいっぱいというコース。うれしい悲鳴。