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ちしきの金曜日
 
穴に塩を入れてマテ貝を捕まえる

塩を買ってきてもらった

こうなったら塩を買いにコンビニなりスーパーなり米屋なりへいかねばならないのだが、干潟付近にそんな気の利いた店がある訳がない。

緊急事態だ、仕方がない。さっきうっかり置き去りにしてしまった友人達の中に、車で来ている人がいたので、この今日という日に塩がどれほど大事か、私がマテ貝にどれほど憧れを抱いていたのかを切々と説明して買ってきてもらうことにしよう。

  私:ねえ、ええと、塩買ってきて。
  友人:は?塩?
  私:うん、塩。訳は後。ダッシュで。

うまく説明できなかった。


なるとの塩。700g。でも実際の重さ以上にずっしりと重く感じる。

塩を買ってきてくれた人と私は初対面だった。初対面で「塩買ってきて」か。本当に申し訳ないお願いをしたと思う。へたをしたら裁判沙汰だ。でも後悔はしていない。だってマテ貝捕りたいから。

 

マテ貝捕りのコーチに教わる

さあ、念願の塩が手に入った。あとはマテ貝を捕るだけだ。アナジャコが捕れなくてガッカリしていた友人達を引き連れて、意気揚々とマテ貝ポイントへ向かう。

だがまてよ。塩でマテ貝を捕れるという豆知識はあっても、実は細かいディテールまでは把握してなかったりする。どうやれば塩でマテ貝が捕れるのだろう。私の知識は満潮時の干潟のように浅く狭いのだ。

困った困ったと干潟をシオマネキ(干潟にいるカニ)のように右往左往していたら、見るからに干潟慣れしたおじさん(干潟にヨットで乗り付けてきていた)が、友人の鍬をおもむろに掴んで、「なんだ、マテ貝か!よし、俺に任せろ!」とコーチ役を買って出てくれた。
※干潟は張り切っている人が多いところです。


「俺に任せろ!」と、張り切って干潟コーチ登場。

干潟コーチに教わったマテ貝の捕り方は以下の通りだ!

  1. 干潟にいき、マテ貝のいそうな所(本能で感じよう)を鍬で5センチくらい掘る。
  2. うまいことマテ貝の巣穴が見つかったら、穴に塩を入れる。
  3. 穴からマテ貝が飛び出てくるのを待つ。理屈がよくわからないんだけれど、たぶん浸透圧とかその辺の問題。
  4. 出てきたマテ貝を指先で摘んで、ずぼっと抜きあげる。

イメージとしては、マンションに行ってそこら中の家に塩を撒き散らし、怒って出てきた住人に掴みかかるみたいな。そう考えるとひどい話だな。うん、今のたとえ話は忘れてください。

おお、アナジャコ捕りとの違いが、ほぼ「筆」か「塩」かだけじゃないか。ならきっと大丈夫。

さあ、マテ貝捕りのやり方を習ったところで、実践編に突入だ!


 

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