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ちしきの金曜日
 
宮古島の宮古まもる君
何気ない宮古島の道路だけど・・・


沖縄県の宮古島に来ています。
青い空と、青い海と、どこまでも広がるとうきび畑と、ゆったりとした時間、どうにもこうにもここは、僕が心に描いていたユートピアに違いありません。
ガンダーラガンダーラ、心の中に生きる幻だと思っていたその国は、宮古島だったのです・・・、ガンダーラ。

本日は、そんな宮古の島を守っている方達を紹介したいと思います。

(text by 上杉 天馬



その人の名は宮古まもる

宮古島を守っている方は、「宮古まもる」と言うらしいです。
宮古島の選挙に立候補するにはピッタリな名前です。

地元の方に、宮古まもる氏の評判を聞いてみたいと思います。


この島のことをよく知るおばぁに聞いてみましょうね

「お母さん、宮古まもるって知ってます?」
「宮古まもる・・・?あの子は宮古の安全を守るために良くやってるさぁー。雨の日も、それこそ台風の日も、休むことなく、とっても偉いさぁー」

宮古まもる氏は頑張ってるらしい。
これは、早速本人に会って、いろいろ聞いてみなくては・・・


あっ!あそこに居るのがもしかして、宮古まもるじゃ・・・?

居ました、宮古まもる氏。
交差点に立って、交通の安全を守っているようです。
ちょっと、話しを聞いてみましょう・・・

宮古さ〜ん

宮古さん・・・!?

宮古さん・・・ですよね?

う〜ん、これは出オチ感たっぷりだ。

微妙にリアルな人形です。
宮古島の道路には、こんな格好をした宮古まもる君が数人居るのです。
ドライバーに安全運転を意識させるためのモノだとは思うのですが、初めて見る人にとっては視線を奪われ逆に危ないのでは、と思ってしまいます。

そんな宮古まもる君は、島内に7人(と、宮古島のガイドブックに書いてありました)。
ドラゴンボール世代の僕らは、7という数字に弱く、つい集めたくなっちゃうものです。
もしかしたら、何か起こるかもしれないので、宮古まもる君(の写真)を7つ集めてみたいと思います。

 

過去最高の温度差

宮古まもる君、地元の方達にとても愛されているのかと思いきや、そうでもなさそうです。
地元の方達にいろいろと聞いてみようかと思ったのですが、ほとんど情報が集まらない。

実は、一番最初のおばぁとの会話も、嘘です。
リポーター的な構成にしようかと思っていたら、全然そんな風に話しが転がらなかったため、受け答えとして理想的なモノを書いてしまいました。

ホントは・・・


宮古まもる君の話題に関して、あまり関心を示してくれていないのが、この写真からも解りますね・・・

「お母さん、宮古まもるって知ってます?」
「宮古まもる・・・?誰・・・?」
「道路に立っている、警察官の格好をした人形なんだけど、知らない?」
「あぁそう言えば、そんなのも居るねー。アレ、宮古まもるっていうんだー。」

・・・ 
・・・・・・ 
・・・・・・・・・


混乱中につき、しばし宮古島の素晴らしい風景をお楽しみください

島の人に宮古まもる君と言ってもまったく通じませんでした。
道路に立っている警察の格好をした人形、と説明して、あぁアレね・・・と言った感じです。
その先の詳しいこと、島に何人居るのか?いつくらいから居るのか?どこに居るのか?といったようなことに関しては、まったくの無関心。

僕が見た、ガイドブックには、地元の人から親しまれている風に書いてあったのですけどね・・・

地元の人と観光で来る人との間には、少なからず温度差が生じるものですが、ここまでの温度差を感じたのは初めてです。
熱っ!冷たっっっっーーー!って感じです。
この温度差、熱帯魚なら即死、他の魚でも生きてはいないでしょう。

 

宮古まもる君を探しに行きますよ

宮古の島中に散らばる宮古まもる君、手がかり無しでは、とても探せそうにありません。
地元の人から手がかりは得られないし。
宮古まもるレーダーもないし。

そこで、まず行ってみたのが、宮古観光情報センター。
ここならもしかしたら・・・、と思ったのですが、反応は町の人たちと同じでした。
特に気にしたことがない・・・、といったものです。

次に行ってみたのが交番。


宮古の中心地平良(ヒララ)にある交番

警察なら、(同僚の)宮古まもる君の勤務地くらい把握しているだろう。
と、思っていたのですが、宮古まもる君と警察は関係ないらしいのです。
ということは、宮古まもる君のあの格好はコスプレですね。

結局、宮古まもる君に関しての有力な情報は得られませんでした。
大丈夫でしょうか、かなり不安です。


まずは宮古の中心地平良から北にむかいました

宮古島の北には、池間島という小さな島があり、池間大橋という大きな橋で宮古島とつながっています。

その池間島に行く道で、最初の宮古まもる君を見つけました。


一人目はさとうきび畑の中に立っていました
顔色悪いけど大丈夫ですか?

2人目は、来た道を引き返すときに発見しました。
反対車線を走っていた行きは、気が付きませんでした。


なんか署長さんっぽいですよね
よく見ると、まつげが長いんですね

 

続々発見される宮古まもる君

一旦、平良(ヒララ)に戻って、今度は南の方を回ってみます。


もしかして宮古まもる君発見にとても役立つ地図になっているんじゃないでしょうか

3人目は、下地という地名の辺りに立っていました。


ドライバー目線から・・・目立ってないですね
爬虫類形の顔ですよね

4人目・5人目・6人目は、うえのドイツ文化村付近で立て続けに見つかりました。


最初に使用した画像は、この人でした
目、乾きませんか
傾いてますけど、疲れてますか?
ヒゲですか?ダンディですね
お城をバックにした宮古まもる君
一つ前の人と似てますよね

上の3人は、それぞれの距離も近く、ほぼ直線状に並んでいました。
宮古まもる君のレイラインです。

 

7人目(最後の一人?)を発見

いくら狭い宮古島とはいえ、一日で全ての道を調べるのは無理。
7人全員を見つけるのは不可能だと思っていたのですが、6人目まではほとんど苦労なく見つけることができました。
運が良いんだと思っていました。

そしたら、すぐに7人目も発見です。


アッサリ見つかった
日本の方、ですよね?

7人全員見つかってしまいました。
最後の写真の空が暗いのは、シェンロン的なモノが現れる前兆ではなく、この日(10月9日)の宮古島は午後から曇ってきたためです。
特に何も起りませんでした。

まだ宮古島の3分の1も周ってないのに、7人全員が見つかるなんておかしいな・・・、という疑問はさて置いて、帰り道を急ぎたいと思います。

その帰り道・・・


交差点の向こうに見えるアレは・・・、あの独特のたたずまいは・・・

交差点の向こうに宮古まもる君っぽい人が見えます。
でも、宮古まもる君は7人のはずじゃ・・・
これは・・・
どういうことだろう・・・
・・・・・・


また混乱してきたので、今度は宮古のゲストハウス「でいご」のアイドル、「さん」の画像をお楽しみください

(ぶっちゃけ個人的には、宮古まもる君が何人居ようが構わないのですが・・・)彼が本当に宮古まもる君なのか確かめねばなりません。


この顔は・・・

あっ、コイツは微妙に悪人顔じゃないか。
コイツは宮古まもる君の偽物に違いない(ってことにして)。
やっぱり、宮古まもる君は7人だったんだ・・・

帰り際にもう一人、宮古まもる君を発見してしまいました

結局のところ、宮古まもる君は、7人ではなさそうです。
そもそも、なぜ7人だと思ったのかと言うと、僕が見た宮古島オンリーのガイドブックに「元々12人居たのが、一昨年の台風で5人が殉職して、現在は7人になってしまった。」と、書いてあったからです。
新人を採用したのでしょうか・・・?

また、そのガイドブックでは、宮古まもる君ではなく、「平良(ヒララ)さん」と呼んでいました。
「今や大物メジャーリーガーとなったI選手が、まだ日本でやっていた時、キャンプで訪れた際に、平良さんと命名した。」と、書かれていました。
I選手というのはイチローのことかと思います。
ただ!島の人には、宮古まもる君も平良さんもどちらも浸透していませんでしたが。

そんな宮古まもる君ですが、もし、宮古島に来ることがあり、彼等に会いたいということであれば、今回の地図なんかを参考にして頂ければ幸いです。


 

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