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フェティッシュの火曜日
 
ポケットの中に忘れられたもの、総決算


衣替えの季節だ。暑いんだか涼しいんだか予測しづらかった日々もようやく去っていくようだ。そろそろ秋冬物のためにタンスを空けねばならぬ。

さて、しばらくぶりに袖を通す衣類は、おまけ付きであることが多い。「ポケットの中に、入れ忘れたままにしていたもの」のことだ。それらが衣替えのタイミングで久方ぶりに見つかり、ほっこりする経験は誰しもあるだろう。そうだ、いい機会なので、私もここらで総チェックしてみたい。一番の目当ては、そう、カネである。

乙幡 啓子

金目当てに衣類を物色:上着編

まずは上着のポケットの部から。夏場は決して袖を通さない衣類であるだけに、遺留品を見つけたときのひさびさ感、思いがけなさ、ビックリ度に期待が持てる。


こうやってみると、ピンクの裏地に弱い傾向があることがわかる。

お金ばかりではない。探しに探して、でも見つからずにあきらめていたアクセサリーが、以前ジャケットのポケットから出てきたことがある。この、ひょっこり遭遇できた幸せは、何ものにも換えがたいものがある、というのは嘘で、そこまでうれしくはないが、もともと所有していたものにも関わらず「得した感」を感じるのは否めない。

(回想シーン)イギリス旅行で買った、安いけど気に入ってたもの。

さて、そんな棚ボタを求めて、ポケットというポケットをしばし無言であらためます。

遊びじゃないんだよ。
破れ加工で初めから穴の開いてるポケットも念のため。

するとさっそく、手に何か当たるものがある。お!と心の浮き立つ中、引き上げてみた。

10円ゲット、ただしワタぼこり、ガムの包み紙をセットで。
反対のポケットからも包み紙が。

10円かぁ。

 

ガムの包み紙は、ありがち過ぎてコメントする気にもならないが、ひとつ断っておくと、このあともいくつか包み紙は見つかったが、中身入りのもの(この場合、噛み終わったガムを包んだもの)は一個もなかった。

私は昔から、多少のガムは飲み込んでしまうタチで、つまりひとり残った包み紙がこうしてポケットの中で忘れ去られていくのである。うっかり自分の性癖まで暴露してしまったじゃないか。では捜索に戻ろう。


このダウンのコートは以前ポケットが破れていて、入れた小銭などがどんどん裾にたまっていったものだ。
いかにも「グレーの流行った昔に買いました」というコートなので期待が持てたが、遺留品発見できず。

玄関にかかっているコートを忘れてた。

お、なくしたと思ってた花ピン発見。ちょっとうれしい。
手に当たった金属感に「!!」と小躍りし引き抜いたらただの付属のベルトのバックルで、ちょっとがっかり。

さて上着からの釣果は次のとおりとなった。

上着13着・ポケット数31中、

現金:     10円
金目のもの: 花ピン1本
その他:     ワタぼこり1つ、ガムの包み5つ

なんだか雲行きがあやしくなってきたが、今度はもっと期待の持てそうなボトム編である。


 

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