背の高い洋服掛けにカメラを乗せてヒモで固定し、セルフタイマーで撮影したのだ。
思えば、いつも撮影には苦労していた。週末のたびに友人を呼び出すのも忍びないし、こちらの取材意図を伝えるのも、どこか恥ずかしい。今回のように、なかなか意図が伝わらない企画の場合はなおさらだ。
いろんなことが面倒で、気が付けば家の中で食べ物ばかり作っているライターになってしまった。もともと好きだから一向に構わないが、いい加減自分が飽きる。
そんなところへ、デイリーポータルZ編集部から魅力的な誘いが来た。ライターが大勢参加する「合同撮影会」なるものが催されるというのだ。
「大勢いないと恥ずかしいような企画を撮影しあいましょう」という、まさに今回の企画にピッタリの行事である。
その助け合い精神に「合同撮影会というよりは、互助会だよなぁ」と思いながら、新聞紙を手に指定の場所(河原)に向かった私が目にしたのは、なんとも奇異であり、非常に頼もしい光景であった。 |