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ひらめきの月曜日
 
中華丼を巡る一考察

赤坂の有名店『赤坂離宮』へ

『五目入りおこげ』2800円。いやー、高いっすね。中華丼はおいてないのか、寂しいな。

正しい中華丼を食べに、有名店へ

中華丼を明確に定義するために必要なのは『正しい中華丼』を理解することではないか。

そう考えた僕は本格高級中華料理の有名店をたずねてみることにした。財布の心配をしながら。

たずねてみたのは東京・赤坂の有名店『離宮』。東京で中華の名店と言えば、ここを思い出す人も多いのではないか。

しかし、不測の事態が!!

なんと、赤坂離宮には『中華丼』というメニューが存在しなかった『中華粥』や『五目入りおこげ』(写真参考)というものはあったが、中華丼はない。なぜだ?

wikipediaの中華丼の項を参考にしてみると、中華丼は『日本生まれの中華料理風メニュー』とある。

中華丼とは本場の中華料理には存在しない日本オリジナルなものなのだ。知らなかった。考えてみると中華丼ってネーミングは日本に置き換えれば『日本丼』のような名前なのだ。そんな安直なネーミングを現地の人が考えるとは思えない

中華丼の定義メモ(ver.1.0)

・中華丼は日本で発明されたメニュー。
・本格中華料理屋には置いていない場合が多い。
・昭和のはじめごろに生まれた比較的新しい料理。


しかたがない。正しい中華丼ウンヌンは置いといて、いろんなところの中華丼を食べてみるしかないだろう。

(念のために書いておくがただ中華丼がたくさん食べたい、という理由でない。あくまで考察として。えへへ…。)


近所でうまいと評判の店『鶏舎』

日本生まれのメニューなら、近所の名店に聞け!

日本生まれのメニューとわかれば近所で評判の中華料理屋で食べてみるのがいいと思う。

そこで、うまいと評判の『鶏舎(チイシャ)』で食べてみることにした。

鶏舎

目黒区青葉台3-9-9
03-3463-5365
営業11:30〜21:00
(土曜のみ19時まで、日曜定休。15:00〜17:00は休憩)


そうそう、これこそ中華丼だ!

一軒目からこれぞ中華丼といううまい中華丼にめぐり合えました!
1ページめの写真と比べてみてください。あんなの中華丼でもなんでもないっすよ! ここの中華丼の特長は『熱い!』とにかく熱い。時間が経っても熱い。おそらくうえのあんかけが熱を封じ込めているのだろう。

なるほど、中華料理を語るうえで『熱い』というキーワードはとても重要のようだ。

具は白菜とたけのこがメインで脇を豚肉やにんじん、たまねぎなどが固め、アクセントとしてうずらがある、という感じ。白菜とタケノコはどちらも食感が良い。適度に歯ごたえがあって、それがとろとろのあんとベストマッチングなのだ!

[具DATA]
豚肉、白菜、にんじん、たけのこ、キクラゲ、玉ねぎ、きくらげ、うずら

このお店から得た中華丼の定義メモはこんなところだろうか。

(僕の思う)中華丼の定義メモ(ver.2.0)

・中華丼は熱い!
・食感のある具材を必ずひとつは使うこと。

中華丼を食べていて、中華丼には弱点があることに気づいた。

それはカレーやマーボー豆腐のような辛さもなければ、
ラーメンやうどんのようなダシのコクを楽しむようなものでもない、ということだ。

このあやふやな目的性が中華丼を微妙なものにしているような気がする。

このままでは中華丼はカレーやラーメンのような国民食にはなれない。

例えば、カレーうどんのように『カレー味の中華丼』というものがあれば少しは歴史が変わる気がするが、そんなものはないよな……。


カレー味の中華丼とかがあったらな・・・。

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