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ちしきの金曜日
 
浮かれ電飾を鑑賞する2006〜沖縄編〜


今年もこの季節がやってきた。毎年12月にお届けしている「浮かれ電飾シリーズ」。2004年の記事はこちら、2005年はこちら

今年は「浮かれ電飾の本場は沖縄らしい」といううわさを聞いたので、沖縄に取材に行ってみた。はたしてうわさは本当なのか?

(text by 大山 顕



■解説:浮かれ電飾とは

「浮かれ電飾」とは、電飾が施された一般の住宅のこと。クリスマス気分が解禁になる12月初旬に閑静な住宅街に突如として現れるのが特徴で、名産地としては舞浜の住宅街がよく知られている。

あ くまで一般の住宅が対象であって、商業施設などの電飾は「浮かれ電飾」とは呼ばない。あれは浮かれているのではなく、ビジネスだ。あくまで「よーし、パパ がんばっちゃうぞー!」という声が聞こえてきそうな自前自宅デコレーションを「浮かれ」と呼ぶべきである。中には電気代も相当なものだろうと思われる物件 もあるが、浮かれた気分の前ではなんのその。家族の笑顔はプライスレス。いつかぼくもそんなスイートホームを手に入れてみたいものだ。


よくある浮かれ電飾

 

■日本における本場は沖縄らしい

一昨年に舞浜を取材し、その浮かれの質と規模に「もうひとつのエレクトリカルパレードだ!」と度肝を抜かれたが、きけばこの浮かれ電飾、本場はアメリカだそうだ。「本場」の意味がよく分からんが。

クリスマス自体が輸入品なのだから、それに付随した浮かれ電飾が輸入品であっても不思議ではない。それに陽気なヤンキーたちが浮かれた挙句に我が家を電飾するさまは光景としてしっくりくる。

し かし、「ベースボール」が海を渡って極東の島国で「野球」として独自の進化発展を遂げたように、浮かれ電飾もまた本家をしのぐまでのうかれっぷりに到達し ているのではないか。舞浜ショックを経験したぼくにはそう思えて仕方がないのだ。野球のことはよく知らないまま適当なことを言っているが。

ひ とつ、本場の浮かれっぷりがいかほどのものか拝見してみたいものだ。そう思っていたところ「日本における浮かれ電飾の本場は沖縄らしい」といううわさを耳 にした。米軍住宅とそれに影響を受けた住宅街がそうだというのだ。なるほど。アメリカまで取材に赴くのは無理だが沖縄ならなんとかなる。行ってみよう。

しかし、いろいろと取りざたされている沖縄の基地問題だが、日本における浮かれ電飾の出島が沖縄なのだとしたら、やはり基地の功罪は大きなものだと言わざるを得ない。

 

■地元での聞き込み


ぶらりと寄った地元のカメラ屋兼カフェにて。コーヒーうまい。

沖縄といっても広い。やみくもに動き回るのは効率が悪い。ここは地元住民に聞いてみよう。

な んとなくぶらりと寄った素敵なカフェのマスターによると「観覧車の向こう側の海岸沿いが外人さんが住んでいる町な んでそこの電飾は期待できますよ」とのこと。「浮かれた電飾の住宅街はどこにありますか?」などという不審な質問にもかかわらず親切に答えてくれた。「明日航空ショーに行く」とおっしゃっていたので、こう 見えてこのマスターも取材に苦労してたりする人なのかもしれない。

美味しいコーヒーなどいただいていたら日も暮れてきた。さあ、さっそく行ってみよう。


ちなみに、このカフェは浮かれていませんでした。

 

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