佐世保に見学できる大規模な防空壕があるという話を聞き、ネットで検索してみたら、 「ザ・防空壕」 みたいなサイトは出てこず、代わりになぜかグルメスポットがいっぱい引っかかった。
これはどういうことか?と思い、たしかめに行ってみた。 そしてずるずると防空壕巡りが始まった。
(text by T・斎藤)
戦争中、空襲から逃れるために作った防空壕は日本各地で大きいものから小さいものまで、いくつも残っているという。
そのうちのひとつ、検索したらグルメスポットばかりがヒットした場所は、つまり防空壕の跡を利用した商店街だった。「とんねる横丁」と言う。
この近辺は昔ながらの小さな商店がたくさんあり、なかなか活気に満ちている。一軒一軒よく見ていけばコネタがたくさん詰まってそうなオーラを感じる。
パッと見は普通の商店街にも見えるが、よく見ると岩壁にめり込んでいるのが確認できる。
昼時だったので、とりあえず目に付いた食堂に入ってみた。
勝手口なのか入り口なのか、出前専門なのかなど、いろいろな考えがよぎり中を覗きつつもためらっていたら、 「どうぞー」 と声をかけられ、中に入る。
中は驚くほど狭い。
まさに防空壕という感じだ。
奥は通路があって、隣の店と繋がってるらしい。 厨房は入り口のドアのすぐ隣の小さなスペースで、そこで調理をしている。(それで入り口が狭かったわけだ。)
古き良き定食屋
細長いカウンターに座ってメニューを見ていたら、おやじさんが来て、「よく来たね」という感じでポンとみかんを置いてった。
オムライスを注文。 こういう雰囲気の店に来ると、理由はわからないが私はかなりの確率でオムライスを頼む。
戦後まもなくの昭和23年から営業を続けてるという。