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ひらめきの月曜日
 
おみやげを買い忘れた人のための店めぐり

おみやげが足りない。大声で「行ってきます」宣言してしまった旅に限って帰ってきてヒヤリとする。

なんでおみやげっていつも足りなくなるんだろう。結局小分けできるお菓子なんかを極限までバラして配ってごまかしたりする。

遠距離移動をささえる交通機関には、こうしたお土産の買い忘れをフォローするお店が結構ある。各地の名物を売っているのだ。

体はもう帰ってきてるのに、まだおみやげが買えちゃう、そんな軽く後ろめたいながらに毛穴の開く店々をまわってきました。

(text by 古賀及子

この建物の中に大勢のおみやげを買い忘れた人々が…


まずは東京駅から

おみやげ買い忘れフォロー店めぐり、最初はやっぱり東京駅から始めたい。遠距離移動の基本、新幹線各線の発着駅である。もう毎日各地からわらわらとおみやげを買い忘れて困った人々が到着しているんじゃないだろうか。

今日はそういう人々のため、東京なのに東京じゃない土地の名物を売っているお店を探したいわけだ。

なんとなーく、見た記憶はかすかにあるのだが……実際あるんだろうか。

ずらり並ぶ東京みやげには今日は用はない
魅惑的だけど、用はないんだってば
どこかの県の物産展のような佇まい

あった、各地の海の幸

実は「東京名品館」という東京駅構内に何ヶ所かあるお菓子を中心にしたおみやげ屋さんが集まるスペースに、ひっそりと全国各地の名物が売られているという情報があった。

が、今回行ってみたところ、どうやらそういったものは置いてない。どれもみんな、東京の名物だった。あてがはずれ、困っていたところに現れたのが左の写真のお店だ。

八重洲北口付近ならぶ店のなかに、突如としてあった。みると、各地のうまい魚介の加工品がずらっと並んでいる。一緒に白飯を売って欲しくなるような魅惑のラインナップ。

そういえば、確かにおみやげというと箱菓子とこの手の渋い海系の加工品というのが鉄板だ。おーい! おみやげ買い忘れた人、みんなここで買えるぞーう!

さらに、海鮮に見とれている目で全体を見回していて、一つだけちょっとジャンルが違うものがあることにも気づいた。うなぎパイだ。なんでまたここに。おーい! 浜松のおみやげ買い忘れた人、みんなここで買えるぞーう!

が、近づくと各地から押し寄せた品々が
海産のほか、わさび漬けも。いちいち渋くて奮える

瓶詰めは何しろぐっとくる

そんななかに、あ!うなぎパイ!

さっきの人、どこから見ても立派な浜松帰り風に


大丸地下のコーナー、頼もしい看板。なお、三越の「菓遊庵」など全国の銘菓を扱うデパ地下コーナーは割とある模様

お菓子類は大丸の地下にも

結局、紅一点のように光っていたうなぎパイに目を奪われて海産物そっちのけで購入した。

しかもこの店、うなぎパイを買ったらちゃんとうなぎパイの紙袋に入れて渡してくれたのだ(小分け用のビニール袋もくれたぞ)。

おみやげの雰囲気をいっそう盛り上げる紙袋。ひっそりと、しかしかなり しっかりと買い忘れに対応している。やるな。

満足する反面、思いのほか東京以外の名物を扱ってないんだなあというのが東京駅の感想だった。もっとじゃんじゃん売っているイメージがあったのだが、思い違いだったか。

インフォメーションで聞いたところ、駅とくっついているデパート、大丸の地下に各地の銘菓を揃えた店があるというので行ってみた。

八つ橋、柿チョコ、のし梅……・。おお、確かに揃ってます。買い忘れにはかなり使えそう。ただ、もデパートで売っていると「おみやげ」というよりも「銘菓」という扱いだからか後ろめたい感じがしない。

そう、今回求めているのはあくまで買い忘れをフォローする、ううっかりさんのための店。いっちゃえば、ちょっと「ズルしてる」感じの店なのだ。

どこだったらあるだろう。そうだ、空の旅の玄関である羽田空港に行ってみよう。愛すべきズルっこい店が、確かあったはずなのだ。

生八つ橋、ありましたー!

柿チョコ、これこないだ新潟で買ったよ うなぎパイはこちらにも

水戸名物の大人の味もあった

おお、個人的に大ファンの一六タルトも しかし、デパートだとおみやげとして売っている感はない
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