タイムスリップ現象
4階部分の玄関に入ると、女将さんが笑顔で迎えてくれました。
肝心なところは昔のままで情緒的ですが、各部屋の内部はきれいに改装してあってとても快適でした。おかげで前日一睡もしていないこささんでさえ深夜3時まで目が爛々としていた始末です。
部屋には、入り口や窓とは別に小さな扉があって、不思議に思って開けた先は外。遊女や賭博師がイザというときの逃げ扉として利用していたのでしょうか。今はイザの時ではないのですみやかに閉めました。3階ですから命がけ、死にものぐるいの時しか出入りはできません。
寄せてあげて現象
外風呂までの階段は、麻吉の住居空間と宿に挟まれていて、ちょっとした散歩空間でした。
洗濯物の赤いエプロンを全員が「赤ふんどし」と見紛うほどタイムスリップに陥ってしまうほどです。
タイムスリップ現象のためか、神田ぱんさんの脳もどうかしてしまったようで、風呂で「なんだ、遊の乳は作り物だったんか」とおっしゃいます。
釈然としないので湯船のなかで手で乳を寄せてあげて……「ホラ」と見せつけると、全員があわてて湯船に飛び込み寄せ上げ競争になり(マネすんな)と思いました。「こうやったら私の方がデカい」「いや私の方が……」「私だって」と危なく湯あたりをするところでした。 |