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ロマンの木曜日
 
 富士山を鉄道で一周する

マッキントッシュコンピューターが起動する時の「ボーン」という音が好きだ。「立ち上がるぞ」という強い意気込みみたいなものを感じる。あの音を生演奏で再現したいと考え、とある高校にお邪魔した。現役の吹奏楽部のみなさんにボーンと演奏してもらうのだ。

果たしてアンプラグドなMacの起動音を作る事は出来たのか?


(text by 住 正徳



企画意図

マッキントッシュとウインドウズ、いずれのOSでも起動時にスターティングサウンド(起動音)というものが流れる。僕はずっとMacを使っているので、「ボーン」という起動音を毎日のように聞いている。仕事でMacを使っている人間にとって、あのボーンは始業チャイムのようなものだ。ちなみにその起動音はこんな音である。


>> iBook G4の起動音 <<



このボーンを生演奏で再現したいと思った訳だ。それもフルオーケストラの演奏だったら尚更格好いい。早速、いくつかの市民オーケストラに問い合わせてみたが、そう簡単ではなかった。ことごとく断られてしまった。皆さん忙しい中集まって真剣に練習をしているのだ。「格好いい」という理由だけでボーンにつきあってる場合ではない。


出来ればフルオーケストラでボーンを

そういった経緯でこの企画は一旦暗礁に乗り上げたのだが、そんな折、当サイトでは「ミヤギテレビ」でお馴染み、エアギター界のスーパーマリオ、宮城マリオさんが出身高校で吹奏楽部の演奏を収録するという話を聞いた。デイリーポータルZのサイト歌を作るクラブ活動、「吹奏楽部」の音源として使用するらしい。それは是非便乗させていただきたい。サイト歌収録の合間に、ちょこっとボーンを演奏してもらえるようにお願いした。



宮城さんの母校へ


埼玉県の某駅で宮城さんと待ち合わせた。タクシーで宮城さんの母校に向かう。いやぁ10年振りですよ、と宮城さんは言っていた。そう言われてみれば、僕なんて20年近く出身高校に行ってない。


丁髷が天井についてる


学校まではワンメーターで着いた。高校時代は当然歩いていた距離であろう。大人になると丁髷を結う事も出来るし、タクシーで乗りつける事も出来るのだ。

校門の外で担当の先生に電話をかける宮城さん。いくら卒業生とはいえ、勝手に校内に入る訳にはいかない。先生に迎えてもらわないと中には入れないのだ。早く迎えに来てくれないと通報されてしまうかもしれない。宮城さんと校門の外で先生を待ちながら、少しビクビクしていた。


先生に電話をかける宮城さん

家が近い藤原君も参加

ほどなくして、吹奏楽部の顧問の女性教師がやって来た。宮城さんが吹奏楽部だった頃からの顧問で、普段は古文の先生なのだそうだ。

「どうしたの、その頭!」

と、先生は久しぶりの宮城さんに驚いていた。高校時代はこういう雰囲気じゃなかったんですか? と聞くと「もっと硬派な感じでした」と丁髷と髭に釘付けのまま答えてくれた。確かに、こういう個性的な風貌の高校生は中々見ない。先生の言う硬派だった宮城さん、を見てみたい。



教室を覗く髭のOB

今回、学校内での撮影なので先生や生徒さんを撮影してはいけない。個人情報保護に関し、お役所から厳しい通達があったという。

現役高校生が「ボーン」と演奏しているところを動画に収めておきたいところであったが仕方ない。音だけでも収録出来れば充分である。

「音は大丈夫ですよね?」

と、念のため先生に確認したら、それは大丈夫ですと笑ってくれた。


音楽教室で収録

音符に起す作業をする宮城さん。補習ではない

収録作業は音楽教室で行う。
まずはMacの起動音を音符に起す作業をしてくれた。採譜という作業らしい。


Macの起動音


宮城さんは音楽で大学に入っている。Macの起動音を音符に起すことくらい簡単なのだ。凄い。丁髷とか髭とか言って申し訳なかったです。






合奏ではない

音楽教室には吹奏楽部の生徒さんたちが待機していた。それぞれ、担当の楽器を持っている。

全員揃ってボーンと合奏してもらえるものと思っていたがそうではなく、一人ずつ音を録っていき、それを宮城さんが自宅でがっちゃんこするらしい。

宮城さんと先生が音楽準備室に入る。生徒さんは順番に呼ばれて、自分のパートを演奏するのだ。


準備室で録音

中で待ち受ける髭のOB

僕は生徒さんたちと一緒に音楽教室で待つ事にした。生徒さんたちは自分の番が来るのをドキドキして待っているようであった。準備室の中に髭のOBと先生が待ち受けていて、その前で演奏しろと言われているのだ。僕が学生だったら相当なプレッシャーを感じていた事であろう。




 

 
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