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はっけんの水曜日
 
近所の怖い滑り台

 
恐る恐る斜面へと向かう。

滑るよ

意を決して滑ってみることにした。見てほしい、大人の男性(僕)と比べた時の滑り台のこのサイズ。圧倒的じゃないか。

あ、やっぱりだめ。

一歩進んで座ってみたはいいが怖くて斜面に向き直り、思わずコンクリートに指をかけてしがみついてしまう。それでもやはり滑り台というだけあって摩擦抵抗は十分に小さい。もがけばもがくほど落ちていく。


斜面に向き直り、よじ登ろうとするも。
じりじりと落ちてゆく。
あ、と思った瞬間。
ざざざー。

一瞬気を抜いた瞬間、つま先でかけていたグリップが外れ中腹あたりから一気に滑り落ちた。「まずいっ」と思うまもなく加速していく。「あがががが・・・」。すごい迫力だ。接地面が摩擦熱でひりひりする。下でしばらく自分を失った。

しかし次の瞬間、満足感と高揚感に駆られた僕は無意識のうちに上へと続く階段を駆け上がっていた。今思えばこれが間違いだった。

調子に乗って二度目はお尻で滑ろうと、斜面に座った瞬間に超特急で滑り出した。急いで足でブレーキをかけたら前につんのめって頭から回りながら下まで落ちた。全身を強く打ち、しばらく立ち上がれなかった。近くのベンチで昼寝をしていた会社員らしき人が「大丈夫?」と駆け寄ってきた。大丈夫じゃない。

この遊具、いいのだろうか。絶対何人か落ちているだろう。

 

なんとか恐怖を伝えられないだろうか。

写真で恐怖を伝える方法

どうだろう、この滑り台の怖さが伝わっただろうか。写真を見ていて思ったのだが、やはり人の表情を写真に入れると感情が伝わりやすいように思う。

ということで滑り台を怖がっている僕の表情を、前回いまいち怖さを伝え切れなかった竹富島の展望台の写真に合成してみた。

うわ、こえー。

「・・・」

どうだろう、合成前に比べて少しは展望台の怖さが表現できているだろうか。いや僕もできていないことくらい気づいているので無理に同意してくれなくていいです。

とにかく怖かったです

とにもかくにもでかい滑り台は怖かった。そして油断した僕はまんまと怪我をした。僕が写真を撮っている間、小学生くらいの女の子がやってきて母を下で待たせて斜面を滑ったのだが、明らかに顔が引きつっていた。それに気づいたのだろう、母は二本目を滑らせずにその子を連れて帰っていった。

今日もあの滑り台はおろかな人間達に手痛い警告を与え続けているのだろう。怪我が治ったら後ろ向きに滑ってやりたい。

折れたんじゃないかと思うくらい腫れました。

 
 
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