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ロマンの木曜日
 
地下貯水管完成見学会
これを見に行く

東京都下水道局が建設していた杉並区和田にある地下貯水施設が完成したというので、それを見学してきた。
大雨の際の浸水対策のために、地下50mに巨大なタンクを設置して、地上に降った雨を一時的に貯留しようという施設だ。
地下で巨大という魅力的なキーワードに魅せられて、延々と階段を降りてきた。

工藤 考浩



洪水対策

今回訪問したのは、東京都杉並区にある和田ポンプ施設と呼ばれるものだ。
この施設の完成前は大雨が降った際、雨水は川や通常の下水管に流れ込んでいたのだが、流れきらない雨水がそのまま周囲にあふれ出し、それが洪水となってたびたび地域に災害をもたらしていた。
それをこの度完成したポンプ施設および施設地下に建設された和田弥生幹線と呼ばれる巨大貯水管で、処理能力を超えた大量の雨水を一時的に地下に貯水し、雨が止んだらポンプでくみ上げて、すこしずつ下水管に戻そうというのがこの施設の仕組みである。


和田ポンプ、名前がかっこいい

ざっとした概略図

見学会に参加する

今回この施設完成に合わせ、東京都下水道局が一般向けに見学会を開くというので参加させてもらった。
デイリーポータルZは地下が大好きなサイトである。これまでもいろいろな地下施設を取り上げてきた。今回も楽しそうな取材だ。
しかし、この巨大貯水管は地下50mにある。ビルの高さでいうと16階くらいだ。
そこを階段で昇降しなければならない。
やや不安ではあるが、地下巨大施設を見学するためである、がんばろう。


街に大雨が降って…

施設の説明を受ける

ポンプ施設の中に入ると、アクリル板でできた大きな模型が置いてある。中には水が入っている。
この施設の仕組みをわかりやすく説明するための模型だ。
模型で洪水を起こしてもらいながら下水道局の方の説明を聞いた。


下水道があふれ出ても…

地下貯水施設に水が流れて大丈夫

渦巻きがポイント

下水道の処理能力を超えた雨水を地下に貯めるのがこの施設の目的なのだが、雨水を地下50mまでそのまま落とし込むと大きな衝撃波が生まれ、騒音の問題やコンクリートへの影響が起こってしまう。
それを緩和するために、地下へ水を落とす管にらせん状の羽根をつけ、静かに水を落とすドロップシャフトという方式が使用されている。
らせんの一部も見学できるというので期待は膨らむ。
巨大ならせんはかっこいい。

ひと通り説明を受け、いよいよ地下へと降りる。
職員の方からヘルメットを手渡されると気分も高まる。
いざ出発だ。


ヘルメット

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