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ひらめきの月曜日
 
お茶漬けのリーグ戦、略して『茶リーグ』開催
お茶漬けは日本の心です


皆さん、お茶漬け食べてますか? おいしいですよね、お茶漬け。

じゃあ何茶漬けが好きですか? やっぱり鮭茶漬け? それとも梅? タラコもいいし漬物を入れてもいいですよね。うーむ、どれもうまいし悩むところ。

ところで、お茶漬けにかけるのは緑茶? それともだし汁? 最近では冷やしたウーロン茶をかけるお茶漬けなんかも市販されているようで、何をかけるのが一番うまいのか悩むところ。

そこで、「お茶&だし汁」数種類と「具」数種類をリーグ戦の要領ですべての組み合わせで試食、(僕の中で)うまいお茶漬けナンバーワンを決めたいと思います。題して茶リーグ、開幕間近です!

(text by 梅田カズヒコ



趣旨説明

過去に掲載された記事で、レトルトのカレー数種類をそれぞれ2品づつ混ぜ合わせて、どの組み合わせがうまいか調べたり[最強のカレーを作る(レトルトで)]、同じく2品づつ袋ラーメンを混ぜ合わせどの組み合わせがうまいかを調べたり[最強のラーメンを作る(袋めんで)]したが、今回はいわばこれの続編と言ってもいいだろう。少し違うのは具材×お茶orだし汁の組み合わせでおいしさを競うということ。今回は具材9種類×お茶orだし汁4種類=36通りの組み合わせを試しました。


ルール

その1.具材は近所のスーパーで売っている(どこでも売っている)値段が安い商品が対象。
→高級食材を使ったらうまいかもしれないけど、お茶漬けってやっぱり家で気軽に食べるものだから。

その2.具材の条件は『保存が効くこと』『調理する必要がないこと』
→これは私的な理由だが、お茶漬けは面倒くさくて料理をしたくないときに食べるのものなので、調理が必要な具材は選ばない。また、いつ食べるか分からないから保存が利く食材にしておく。

その3.必ず、お茶orだし汁一種類と、具材一種類を混ぜ合わせること。
→具材の組み合わせとかも考えだしたらものすごい数のお茶漬けを食べなくてはいけないから。一種類×一種類で試す。

その4.『お茶漬けのもと』とかに頼ったりしない。
→ただし今回、お茶orだし汁一種類と、具材一種類のほかに、唯一調味料として、『塩』だけは使っていいことにしました。


以上が第一回お茶漬けリーグの公式ルールとさせていただきたい。それではさっそく今回登場する具材とお茶orだし汁の入場(ではなく紹介)です。

エントリーNo.1
柴漬け
エントリーNo.2
梅干し(種あり、薄塩味)
エントリーNo.3
韓国のり(わさび味)
エントリーNo.4
さけ照焼(缶詰)
エントリーNo.5
さんま蒲焼(缶詰)
エントリーNo.6
いかの塩辛
エントリーNo.7
ポテトチップス(すっぱムーチョ)
エントリーNo.8
駄菓子のトンカツ
エントリーNo.9
まんじゅう(酒かす饅頭)

 

迎え撃つお茶&だしはこちら


緑茶(左上)、ほうじ茶(右上)、ほんだし(左下)、がらスープ(右下)の4種類

ずらりと並べられた具チーム。個性豊かなナインだ。
こちらは試合会場。スタンバイする両者。第一試合は緑茶×柴漬け。いきなり好カードだ。

注目選手の紹介

ずらりと並べられた9つの具たち。お茶漬けによくある具材からまさかと思われるものまでさまざまな具材が並んでいる。どれも100円で買える食材ばかりだ。前評判どおり柴漬けや梅干が好成績を残すのか、それとも意外や意外、ポテチやまんじゅうの番狂わせがあるのか。

ちなみにまんじゅうは奇をてらったわけではなく、『まんじゅう茶漬け』は文豪の森鴎外が愛したメニューだという。また、駄菓子のソーストンカツだが、こちらはとんかつ茶漬けというメニューを出すお店が全国にいくつかあるのだが(ちなみに僕はとんかつ屋でバイトをしていたが、そこにもあった)そこにヒントを得た。トンカツはちょっとお茶漬けの具材としては高価なので駄菓子のトンカツで代用してみた。鮭は本当は切り身の焼き鮭がよかったが、近所のスーパーに売ってなかったので缶詰めで代用した。缶詰めの鮭は照焼ソースがかかっているがこれが試合にどう影響するのか。そのあたりにも注目していきたい。(お気づきだと思いますが、『お茶漬けリーグ』と名づけた時点で野球をちょっと意識しております)

 

いよいよ試合開始

第一試合は緑茶×柴漬け。位置につく選手。一口サイズに取り分けられたご飯と柴漬けがきゅうすの中の緑茶が完成するのを今か今かと待ち構えております。家でお茶漬けを作っているだけなんですが、さすがにこれだけいろんなお茶漬けが試せると思うとちょっと楽しい。喜びは身近でチープな場所にもあるのだ。

 

まずは緑茶×9つの具材を一気にレビュー

文字通りお茶漬けとは『お茶』をかけるものである。お茶と言えばやはり緑茶だろう。つまり緑茶をかけるというのはお茶漬けの中で一番ポピュラーなはずだが、僕はインスタントのお茶漬けを食べる機会が一番多いので、本当に緑茶をかけてお茶漬けを食べるのは慣れていない。たぶん僕らの世代にとって最もポピュラーなお茶漬け=永谷園のお茶漬けの元ではないだろうか。



緑茶×8種類の具。これだけいろんな茶漬けを一気に食べたことはないのでなんだか楽しかった。

食べる前の感想 食べたあとの感想 得点
緑茶×柴漬け 一回戦からいきなり好カード 第一試合と言うわけで基準点にふさわしい味でした。 70点
緑茶×のりわさび 見た目がいい 味付け海苔一枚でかなり頑張ってました。その費用対効果のよさに高評価 85点
緑茶×とんかつ ぶよぶよになるのをまったほうがよいですな。 こういうお菓子のとんかつって微妙に甘く味付けされてるんですね。なんだか貧乏な頃を思い出しそうな味。 55点
緑茶×ポテト これはちょっとどうなのか。 意外にうまいけどこれをうまいと言うのも悔しい 65点
緑茶×うめ 安定感 梅一個でこんなに味が広がるんですね。 80点
緑茶×さけ あ、うまそう 海と山が大喧嘩。蒲焼だったのがいけないのかな。 40点
緑茶×さんま うーむ。 お茶の味をかき消すさんまの威力。うまいけどな。 65点
緑茶×しおから これはうまそうだ。 うーん、お茶としおからがちょっとケンカしてるよな。食べられるけど 60点

という試合結果だ。また、書くまでもないがこれは僕個人の感想&得点なので「あの組み合わせはもっと美味いはずだ」とかあるかもしれませんが、それは皆様の自宅で試してもらえると幸いだ。

さて、一気に8試合の模様を伝えてみたが一つお忘れではないか?それは饅頭茶漬けだが…


ちょっと不安になりながら緑茶を饅頭にかける。

しばらく経つと饅頭の皮がお茶をすってぶよぶよになってくる。見た目はそんなに悪くないな。

見た目はそんなに悪くないと思いながら食べた饅頭茶漬けだったが、まったくダメだった。完食できなかったです。


緑茶×まんじゅう 初のギブアップ 30点

 

けっこうおなかいっぱいです。

ここまで9種類のお茶漬けを食べた。残りは27種類。もうかなりおなかいっぱいである。ちょっとでも試す組み合わせを減らしたいのでここで明らかにダメな組み合わせだと思える饅頭の組み合わせはなしにした。それでもあと24種類。お茶漬けリーグは体力勝負だ。果たして食べきることができるのであろうか。


 

 
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