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はっけんの水曜日
 
静止画でモーションキャプチャー
こんなやつです。


 モーションキャプチャーという技術に憧れる。人間という複雑な要素を持つものでさえも、「動作」という現象だけを取り出して表示してしまうアレ。

 しかし、 高価な機材とかが必要だったり、モーションキャプチャーを実際に使うにはいろいろ大変そうだ。いや、でも、静止画でなら手作業でそれっぽいものができるのではないだろうか。できる気がする。

 静止画の時点で「モーション」では無いことには目を瞑って、やってみることにした。

(text by 藤原 浩一

お徳用ピンポン玉か

ピンポン玉を購入

モーションキャプチャーっぽい画像を作り出すには、各関節がどうなっているかをはっきりさせる必要がある。

 そのために全身の関節にマーカーと呼ばれる玉をつける。みなさんもどこかでタイツにピンポン玉のようなものをつけて演技をする人を見たことがあると思う。

 近所のスポーツ用品店に材料を探しに行ったら、ちょうど良いピンポン玉が売っていた。60球で1500円。なんだかわからないが、すごく安い気がする。


 モーションキャプチャー初心者なので試しに、動かないものの形を写し取ってみることにした。完全にモーションじゃなくなってるが、練習だ。

 小さな吸盤を接着剤でピンポン玉に付けて、平らでつるつるしたところになら取り付けられるようにしてみた。

 こんな感じだ。


吸盤は吸い付くのが得意だ

 さて、上の画像で角がちょこっと写っているものは何かといえば、近所にあったポストだ。まずは練習ということで、このポストのモーションをキャプチャーしてみた。


郵便ポストも

このとおり。


 意外と簡単だった。まず左の画像のピンポン玉の部分に点を打って、そのあとから本物のポストを参考にしつつ、各点の間に線を引くだけである。複雑なことは一切無い。

 ちなみに、左の画像のポストのうしろにおじいちゃんが写っているが、おじいちゃんなので幽霊ではない。


電話ボックスは

こんな感じ。


 続いて電話ボックスだ。なんだか四角いものばかりだが、吸盤が付かないとダメなのでしかたがない。右画像のラインにジャギー(ギザギザ)が入ってしまっているが、なんか初代プレイステーションとかセガサターンっぽいのでこれはこれでいい味なのではないだろうか。

 今回は、電話ボックスの上部右奥のマーカー(ピンポン玉)がどうやっても写真におさめられなかったのだが、「心の目」でその位置を見抜くことにより、補完した。

 ・・・「心の目」?

ピンポン玉は必要か?

 

 「心の目」なんて使ってしまっていいのなら、はじめからピンポン玉を使ったマーカーなど用意する必要ないと思う人もいるかもしれない。

 だがそんなことはないのである。下の画像を見てもらいたい。


愛すべき近所のイトーヨーカドー

不格好な図形。わざとじゃないよ。


 上記の画像は、近所のイトーヨーカドーと、マーカーを使用せず勘だけを頼りに抜き出した点と線である。見るに無残というほか無い。

 やはりピックアップする点がはっきりしないと、だめなんですね。わかりましたか。ピンポン玉は必要ですね。

 ピンポン玉の必要性が明確になったところで、吸盤ではりつけられるものもそんなにないことがわかった(要は飽きた)ので、ようやく自分の体の動きを取り出してみることに。


今度はピンポン玉に輪ゴムでやります。

 

 
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