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フェティッシュの火曜日
 
初めての虫捕り・オオクワガタを捕まえに


中にいるの、なーんだ?

この年になって、子供のためとかそういうことでなく、クワガタ捕りに行くことになってしまった。

「恒例の、オオクワガタ探しに行くんだけど、行かない?」と誘われたのは出発日の1日前だったが2つ返事でOK。しかしあとから「ムカデやクモがわんさかいるけどね」と付け足され、一気にテンションが下がった。「行くことになってしまった」という言い方をしているのはそのためである。

でも「いやーん、ムカデぇ?じゃ行かなぁーい」と断るのは、なんだか負けた気がしてならない。悔しい。なんだ、虫くらい。この際、意を決して行ってみることにした。初めてのハード・虫捕りだ。

乙幡 啓子

オオクワは鯛のメタファー

「ムカデ?そりゃいるよ。だって我々が、虫たちの世界におじゃまするんだから」

そりゃそうだ。だからムカデがいたって当たり前なのだ。当たり前、当たり前・・・とは言うものの、なるべくならお近づきにはなりたくない。足が6本を超える虫は特に苦手だ。よって頭にはキャップ、首・顔にはタオル、そして軍手・長袖・長ズボン・長靴といういでたちで、仕事終わりの夕方、中央本線で山梨へと向かった。

友人H氏とO氏は朝から車で先発して、ポイントを探したりエサを仕掛けたりしているはずだ。ここから2ページ目の途中までは、H氏・O氏の2人の行動の記録である。


出発時は大雨。大丈夫か(行きの高速にてH氏写す)。
標高が高くなるにつれて、ヤマザキランチパックもぱんぱんに(H氏撮影)。

H氏・O氏は中央高速で山梨某所へ。とあるICで降り、そこから山間部を目指す。

今回の狙いはオオクワガタ。しかしそれはめったに見られるものではない。お2人は10年前からこのツアーを敢行しているそうだが(ちなみに2人とも30代。高校時代の同級生だそうである)、1度も見たことがないという。

今でこそ、養殖モノならホームセンターなどで数千円で買えるオオクワガタだが、両氏の小さい頃には最低で3万はしたそうだ。

ちょうど、魚釣りに行く人が「今日は鯛釣って帰るからなー!」と言うのと同じ。「オオクワガタ捕りに行く」といっても、オオクワガタは気合入れるための「概念」に近いのだ。

 

私のフェロモンが勝つか

夜までにすることといえば、場所の下見とエサの仕掛け。これが重要だ。明るいうちに、ポイントとなる木がどこにあるのかアタリをつけておかないと、暗くなった後ではどこがどこだか全くわからない。そしてその木とは、クヌギである。とにかくクヌギを探すのだ。

そしてポイントは、
・樹液が出ている
・カナブンなどが集まっている

そういう物件を探すのだ。聞けば彼らは昼過ぎから18時くらいまでずっと、目を皿のようにしてそのようなクヌギを探していたのだという。すてきな大人だ。


こういうのをひたすら探します。クヌギ。

途中、他のものに目移りしながら、樹液のよく出ていそうなクヌギを探して車を走らせる。


塀の出水口に蛇が畳まれて収まっていた。こっち見ててかわいい。
拾ったセミ。片羽が、羽化時に癒着してしまったのだろう、飛べない彼。
ゾウムシの交尾。って口に出して言うと味わい深いよ。
オオムラサキ!羽を広げたところが見られるとは。ついでにスズメバチ。

昆虫をおびきよせるための仕掛けエサであるが、これはとても簡単。バナナを焼酎に漬けたものだ。本当は1日〜2日焼酎に漬け、ぐじゅぐじゅにしておくのがいいそうだが、今回は手軽に、当日買出ししたバナナをチューハイに漬けボンネットの上に放置しておいたものを使う。

あらかじめ渡しておいた、私の使い古しのストッキング。それに詰めて、これはと思う木にくくりつけておく。履きつぶした自分のストッキングに昆虫が集まり、そこで宴会が開かれるのだと思うと、なんだか興奮する。いや、しちゃいかんだろ。


ああ、引き裂かれるストッキング。
ああ、つるされるストッキング。

 

 
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