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はっけんの水曜日
 
許して! 寿司ポリス

(text by 大塚 幸代



昨年から話題の「寿司ポリス」。
「いま急増してる海外の日本食レストランは、アレンジが自由すぎて日本食からじゃんじゃん離れてしまっているので、ホンモノの日本食を出す日本食レストランにお墨付きを出す制度を導入しよう!」という、農林水産省のプロジェクトだそうです。
これ、もちろん自ら「寿司ポリスです」と名乗ったわけではなく、海外の新聞…ワシントンポスト等に「なんだなんだ、スシ・ポリスかよ!」と突っ込まれて、そのまま日本でも「へえ、寿司ポリスって言われちゃってるのかあ〜」と覚えられてる物件なわけですが…。

私のような、「2週間以上、海外滞在なんかしたことない」かつ「あんまり和食に固執してないつもり」の人間は、海外の日本食レストランなど、行く機会もないわけで。
よく考えたら、あの超有名なカリフォルニアロールも、食べたことがないわけで。
安い居酒屋のコースメニューで、それっぽい、マヨネーズかかったような寿司と遭遇したことが、あるような、ないような…その程度で。

なので、正直、ピンと来ないわけです。
テレビや雑誌で見て、「存在は知ってる」けど、味は知らない。
そんなにヘンな味なのだろうか。
「食べたことないのに、あれこれ言えないよなあ、じゃあ作ってみるか」
と、インターネットを参考に、「おかしな日本食」を作ってみることにしました。

日本・東京・中野区のアパートの一室のキッチンより、レポートします。
材料調達は、もちろん近所のスーパーだぜ!

 

■マッシュルームのお味噌汁


フランスの和食レストランで出されているという噂の、マッシュルーム味噌汁。
洋風にしかならないでしょ、まじかよ、と一瞬躊躇してしまいますが、食べてみてあらびっくり。普通じゃん。
シイタケとかが苦手な人にも食べられそうな、素直でクセのないお味です。味噌って包容力のある調味料だなあ、とあらためて感じました。お試しあれ!

 

■スパイシーツナロール4種

アメリカでカリフォルニアロールの次に有名だという、「スパイシーツナ」。要するに「ツナにスパイスを加える」というメニューで、配合レシピは店ごとに違うそう。



>ねぎとろ×ごま油×タバスコ×マヨネーズVer.
混ぜるとき、かなりタバスコを投入したつもりだったのに、思ったよりも辛くありませんでした。生の魚、ねぎとろを使うと、さっぱりしすぎてしまうみたいです。
姉妹版で「ツナ缶×ごま油×タバスコ×マヨネーズVer.」も作ってみましたが、こちらのほうが、辛みを強く感じました。味はですね、コンビニでおなじみ、ツナマヨネーズ系統です。思えばツナマヨおにぎりって、思いっきり寿司ポリス違反なメニューですが、いつから出現したのでしょう。15年くらい前? それだけ歴史があれば、日本の味ですよねえ。



>ツナ缶×ごま油×コチュジャン×マヨネーズ×タマネギスライスVer.
ごはん、野菜、油、卵、海苔、コチュジャンっていうと、よく考えたらビビンパと同じ構成要素なので、まずいわけがない。それにタバスコよりコチュジャンのほうが、味がはっきりして分かりやすくて良い感じです。
「ねぎとろ×ごま油×コチュジャン×マヨネーズ×タマネギスライスVer.」も作りましたが、やはり生魚を使うと、サッパリさが増します。
外国人にとってはお米も野菜だそうですから、野菜を使った巻物は「サラダみたいだなあ」と思うのかもしれませんね。

 

■カリフォルニアロール


アメリカ代表寿司。生魚を食べる習慣がなかったアメリカの人のために、アボガドで代用した、というのが発祥といわれていますが…。
あれ、カリフォルニアロオールって、カニカマ(あくまでカニではなくカニカマ)入ってましたっけ? がーん、入れるの忘れた! 海苔も、インサイドアウト(内側外側逆)に巻くべきだし…ありゃ。
でも味の構成要素、あんまり変わらないと思うので、許してくださいませ(適当ですみません…)。とにかく分かりやすい脂の旨味がしますよ。お子さんなんかは、大好きな味だと思います。
調べてみるとこの他にも、ボストンレタス&マグロもしくはボストンシュリンプを巻いた『ボストン巻き』、しめサバとしょうがを巻いた『ショーグン巻き』、マグロとリンゴとホウレンソウを巻いた『ニューヨーク巻き』、フィラデルフィア特産クリームチーズとキングサーモン&オニオンを巻いた「フィラデルフィア巻き」などなど、いろいろあるらしいです。いったい何種類あるんだろう?
みんな美味しそうだけど、構成聞くだけで、ちょっとクドそうですね。

 

■炒めちらし寿司


シンガポールのレストランで出されているらしい、炒めたちらし寿司。
これ、チャーハンじゃん! ちょっと酸っぱいチャーハンじゃん! という味がします。でも、意外と違和感ないのが不思議。
油で炒めるのは、熱い国で、お腹をこわさないための工夫なのかもしれませんが…。でも日本の気候で、炒める必要性は…無いかもしれません。

 

■日本そばのヤキソバ


ロシアのレストランにあるという、日本ソバ使用のヤキソバ。味付けが分からなかったので、ソース味にしてみました。

ぜんぜん違和感なし。というか、おいしいです。下手な中華麺より美味。そば独特の風味と歯触りが、ソースとマッチング。
のびてるけど、このクタッとした感じが、かえってうまい。
これ、日本のどこかの地方で、B級グルメとして存在してそうです。だって懐かしい味がしますよ!

 

■私、世界でやっていけそうよ(ソースがあれば)

ひと通り食べてみて、

  • 自分は思っていたよりも和食好き(チーズの入ったのり巻き食べてたら、白身の魚やアジの寿司が食べたいな、と考えてしまいました…)
  • でも、そういうのは日本で普段毎日食べてるわけでもないし、無きゃ無いで我慢出来そうなんだけれど、「ウスターソースの焦げた匂い」とかは世界になさそうなので、海外進出(?)する際は、ソースは持っていくべきだ

と思いました。

そんなわけで、皆さん、ソースは重要かもしれません。
寿司ポリスの皆さんは、寿司を取り締まる前に、世界にソースを配ったほうが、正しい日本食普及のためには、てっとり早いかもしれません。
って、そうなのか?


 
 
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