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ロマンの木曜日
 
スーパーカー焼肉

ちょっとキャンギャルっぽいね

スーパーカーブームの世代よりは少し下ですが、クルマと言えばスポーツカーが好きです。その中でも特に憧れなのは、やっぱりフェラーリやランボルギーニなどイタリア製の超高級スーパーカー。さすがに自分で買うのは現実的じゃないけれど、一度でいいから運転してみたいという人も多いでしょう。
そんな、夢にまで見たスーパーカーに気軽に乗れるレストランがある、という噂を聞きました。
フェラーリに乗れる!?しかもレストラン!?

何がなんだかさっぱり分かりませんが、乗れるんだったらどこでも行きます!

萩原 雅紀



すいません、フェラーリ乗りたいんですけど

とりあえず分からないことだらけなので「初めてでもフェラーリに乗れますか?」と事前に電話で聞いてみたところ、「今ならテスタロッサかディアブロに乗れますよ」とのお返事。

お返事。などと冷静に書いていますが、電話を切った直後は激しく動揺しました。どちらも1990年代のフェラーリとランボルギーニのフラッグシップ。当時の価格で計算すると両方で5000万円以上。まじですか。

さすがに普通の食事に比べれば値が張りますが、お店に行ってスーパーカー試乗つきのランチを頼むと、そんな超のつく高級車に1時間単位で乗せてくれるというのです。2人で行けば、交代で両方運転することも可能とのことなので、さっそくクルマ好きの知人を誘って出かけました。


真ん中のシャッターがあとで開きます

やってきたのは、東名高速の浜松インターからほど近い国道沿いのレストラン。オープンしたばかりのようできれいなお店ですが、外観で特に変わったところはありません。本当にここでいいのかな、と半信半疑で中に入ったところ、店内に置かれていたものを見て自分の目を疑いました。


いきなり猛牛がお出迎え

こちらを威嚇するようにドアを高々と上げて待ち構えていたのは、イタリアを、いや世界を代表するスーパーカーと言っても過言ではないランボルギーニ・ディアブロ。いきなりボスキャラのお出ましです。しかも2台。フェラーリやランボルギーニに乗ってやると豪語してここまで来ましたが、なんだかもう眺めるだけで十分満足な気がしてきました。完全に怖じ気づいています。


こんなの運転できるのかな…

お店の方にスーパーカーランチに来た旨を告げると、いちばんクルマに近い席に案内されました。メニューは焼肉としゃぶしゃぶのバイキング。肉はもちろん、ごはんもケーキも食べ放題。おいしそうな肉が目の前に並びますが、後ろから猛牛に睨まれている(ランボルギーニのエンブレムは牛)のでだんだん緊張してきて、食事が喉を通りません。天気が悪く、雨脚が強かったこともあって、スピンして壊すんじゃないか、それで燃えるんじゃないか、などと最悪の事態ばかりが頭をよぎります。できれば運転したくなくなってきました。

スーパーカーに乗れるのが楽しみでがんばって来たのに、緊張のあまりここから逃げ出すことを考える始末。生まれて初めて女の人と一夜を共にすることになったときの心境ってこんな感じだったような気がします。


撮影で同行してくれた林さんの背後で主張するドア 気を紛らわそうとアクをすくってばかり

ものすごくおいしそうな肉が出てきたのだが 後ろが気になって食事が喉を通らない

しかし、僕たちが食事をしている間にクルマの準備は着々と進み、食べ終わった頃を見計らってお店の方がやってきました。

「じゃあ、そろそろ行きましょうか。」

その声に促されて外に出ると、青いフェラーリ・テスタロッサが重低音のエンジン音を響かせて停まっていました。まずはこのクルマの助手席に同乗して、簡単なレクチャーを受けることに。

よし、肚は決めた!据え膳喰わぬは男の恥!


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