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ひらめきの月曜日 
 
浴衣の草木染め体験会



浴衣を染める設計図

これから縛られ、染められ、浴衣となる一反の真っ白な布と、絞りの設計図、必要な道具類が配られる。


浴衣制作セット。布は一反木綿ではなく、一反綿麻。 ザ・逆光。

浴衣の柄を入れる設計図は、布状態の縮図と浴衣になった状態の縮図が対応しており、模様を入れるところに番号が書かれていて、どこにどう柄となって仕上がるのかがわかるようになっている。

この設計図をみながら、絞りの大きさを考えながら、洗うと消えるペンで円を描いていく。


絞りの番号が対応している布と浴衣の縮図。 円を描く道具は、お椀とパスタの料を量るヤツ。

「これがこれ?」「そう、ここがここ」 なんとなく書道をやっている気分。

円の大きさは大体決まっているが、自由に調節していい。円を描いたら中心に印を付ける。パスタ2人分ってこんなに少ないのか。 一枚の布が浴衣になるっていうのがおもしろい。

「よし、できた!」と思って係の人に確認してもらったら、図面の見方が間違っていたらしくダメ出しを食らう。


「あ、これぜんぜん間違ってますね!」 ×つけられた。よかった、今のうちに気が付いて。

そういえば私は、こういう「図面通りにものをつくる」というのが苦手な子供だった。そうか、今もダメか。

 

模様になるところを絞る

円が全部描けたら、円を描いたところに沿って、並縫いでチクチクと縫っていく。釣り針じゃない針を使うのはすごい久しぶりだ。


気分は由利徹。 ぐるっと縫います。

縫い終わったら、円の中心を台に結ばれた針に引っかけて、縫った糸をグッと絞る。

そしてグルグルと糸を硬く巻いて、きつく縛っていく。縛りが緩いと染めるときにほどけてしまったり、模様が入らなくなるらしい。

縛っていく際に強く引っ張りすぎて、針に引っかけた部分がやぶけること3回。やはり素人には加減が難しい。


てるてる坊主が作りたいわけではない。 コヨリが作りたいわけではない。

この状態で染め上げて糸をほどくと、切り株みたいなかわいい模様になるのだ。


こういう模様になるはず。

 

黙々と絞っていく

大広間で参加者全員が黙々と布を絞っていく。

たまに「あ!」とか「痛!」とか「切れた!」とかいう短い悲鳴だけが聞こえてくる。

私の針仕事はかなり危なっかしく見えたようで、稲葉さんがそっと手伝ってくれた。男二人、一枚の布で仲良く針仕事。どんな仲良しさんだ。


みんな真剣。 チクチクチク。

途中に美味しい昼ご飯を挟んで、どうにか絞りが終了した。



 

 
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