最初は、じゅんさいの採れ頃なものを水中に見つけるのがなかなか難しかった。いつまでたってもバケツに一杯にならない。が、しかし。
船で浮き、たまに竿で移動しながらチャポチャポと手を沼に突っ込みじゅんさいを採る、これだけのことが、すごく楽しくなってきた。水面を静かに凝視したのちに訪れる、プチッという小さな衝撃のアクセント。でも獲物はプルプル。
そして目が慣れてくるにつれ、そして採り方のコツをつかむにつれ、マイじゅんさいが増えていく。
ふだんの生活がウソのような
それにしても、静かだ。風の音しか聞こえない。パシャッという水の音、それがたまにかすかに聞こえるだけに、余計静寂さを際立たせる。
|