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はっけんの水曜日
 
ひじおしり探求
なんだろうか、これは

ひじを曲げて上腕と前腕がくっついた部分に注目して欲しい。おしりだ。

古来から何度も言われていることだと思うが、ひじはおしりの割れ目のようになる。

これは素晴らしい発見であると思う。もうすこし追求してみたら何か新しい地平が開けるのではないだろうか。

*今回出てくるどアップ画像は全てひじを撮影したものです。

(text by 藤原 浩一

 肘はお尻になることを再確認

まずはこれを見て欲しい。シャツを着た僕の画像だ。なんの変哲もない。


ブランコは楽しい



もうズームしてみよう。ひじのあたりへ。


ズーム

さらにズーム&反転


 これは肘だろうか、いや…おしりだ。そう見えない人は心眼の修行が足りない。

 この間いたずらに作った画像なのだが、驚いた。そしてこの再発見をそのまま放置しておくなんてもったいない。きっと更なるポテンシャルを秘めているに違いないという予感がした。

 直感の赴くまま、とりあえず、このおしりのようになった部分に自分のパンツのゴムの部分を当ててみた。


これは

やばいんじゃないか


 これはとんでもない発見をしてしまったかもしれない・・・そう感じた。

 これこそ、予感が確信へと変わった瞬間である。ただのひじが、おしりと見紛う画像を生み出すポテンシャルを持っていたわけだ。

 ちなみに、この画像をデイリーポータルZの企画会議に持っていって紹介したところ「これはまずいのではないか」という感じになった。だが、一体何がまずいだろうか。ただのひじである。

 引き続き、私はこの「ひじおしり」の探求を進めた。

 

素材を求めて

 自分のパンツばっかり使っておしり画像を量産しても、なんだか物悲しい気分になるだけだ。見苦しい画像ばかりで読者にも申し訳ない。なので、他の素材を探すことにする。

 かと言って、友達に「ちょっとパンツ貸してくんない?」とも言いづらい。また、仮に借りられたとしても、返すときに「使い終わったから返すよ」とも言いづらい。

 おしり&パンツっぽく写真が取れるような素材を求めて、新宿のオカダヤという店に向った。あそこならいろんな生地が手に入るだろう。


新宿オカダヤ生地館

その手前にはランジェリー館。とても入れない


店に入ってみると、いろいろ生地があることはあるのだが、よく考えたらひじをちょこっと隠せるだけの大きさでいいのだ。最小単位で買ってもいろいろ生地を揃えていたら、お金がいくらあっても足りない。

そんなことを考えてながら生地をあれこれ見ていたら、棚にお得な「端切れパック」というものが。細かい(といっても今回の企画にはぴったりな)生地が何種類か入って1パック300円だ。中身を見比べながら、適当なものを3パック購入した


こういう特殊な用途には非常にお得である。

 買ってきた生地にゴムをつけて、写真で撮るとパンツっぽく見えるよう加工するとともに、腕の部分に巻けるようにした。これを付ければ、めくるめくひじおしりワールドが開闢するはずである。


直立。カオスではないが、面白みが無い。

 

 めくるめくひじおしりワールド

 早速装着してみる。派手なパンツを穿いたおしりだ。


オレンジ

黒&ピンク水玉


・・・う〜ん。

 腕はすこし焼けている程度なのだが、ひじを曲げると色が濃くなるのかどうやっても黒っぽいおしりになってしまう。そして毛が生えている。

 男のおしりである。

 まあ、なんというか、私は男のおしりには全く興味が無い。ひじでおしりのような画像を撮ることができるというのは確かに面白い。

 が、撮れた画像が男のおしりのリアリティを凝縮しているというのは、あまりに悲しい。どうにかして女っぽく撮ることはできないだろうか。そこが追求できればひじおしりの果てを見ることになると思う。

 あれこれ考えてみた結果、答えは簡単なところにあった。ひじの内側だ。白いし毛も生えてない。


これや!

みずいろ


 なかなかいい感じに撮れている。

 ひじの外側は男性のおしりで、内側は女性のおしり。心理学者のユングは男性が内側に持っている女性的な性質をアニマと言っていたが、それはきっとこういうことだったのだ。(全然ちがう)


アニマ(ひじの内側)

アニムス(ひじの外側)


 なんだかよくわからなくなってきて、興奮してきた。ただのひじのアップなのに、これはまずいぞ、という感じになってきた。おしりみたい。でも、ひじ。

 先日街を歩いていたら、しゃがみ込んでこんな感じでおしりを出していた女性がいて、それを見てぼくは「モラルハザードだな、けしからん」と思った。だが、こんな画像を見ながら「女のおしりっぽいぞ!」と興奮していたら、どっちのモラルがハザードしているのか分からない。

白い布と植物

白と黒

情熱の赤

何か別の部位のようにも見えてくる


本当は肘なのにお尻っぽく見えるからか、それともこれがお尻を想像させるからなのか、だんだん興奮する理由がどちらなのか分からなくなってきた。この部分的な画像から、「ああ、このパンツを穿いているのはどんな人だろう」と全体的な女性像を空想し始める前にやめておこう。この画像の全体像は自分自身である。

今夜も熱帯夜

  今回撮影した画像のどれかひとつでもいいから「これって本当のおしりじゃないの?」と思ってくれればうれしい。そして、そう思った方はぜひ自分でも試してもらいたい。

 肘の接写がまるで別人のおしりに見えるなんて、奇跡だ。自分自身を探求することで、他者を発見する。人間の体をデザインした神がいるとするならば、きっとそいうことを言いたいんじゃないだろうかと思う。


 
 
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