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ひらめきの月曜日
 
名古屋の喫茶店「コメダ珈琲」がついに東京に!
あのシロノワールが名古屋に行かなくても食べられるなんて!!


全国2億人の名古屋ファンの皆さまこんにちは!

さて、名古屋名物の料理と言えば何を思い出すだろう

メジャーなところでは『ひつまぶし』、『ういろう』、『味噌煮込みうどん』、『きしめん』あたりだろうか。『世界の山ちゃんの手羽先』、『スガキヤのラーメン』あたりも最近は全国的に有名だ

さて、そんな名古屋グルメにどうしても一品付け足したいものがある。それは名古屋の喫茶店、コメダ珈琲のシロノワール(写真右)だ。これは本当にうまい。コメダ珈琲は名古屋に行けばどこにでもあるチェーンの喫茶店なのでぜひ食べて欲しい

そんなコメダがついに、東京23区内に初の店舗を設けた。それはもう、食べに行かなくてはならないだろう。さあ、甘味の旅についといで!

(text by 梅田カズヒコ



箱根の山を越え、多摩川をついに渡ったコメダ

いつになくちょっと興奮気味の筆者だが、まずはこのサイトを見てほしい。関東地区のコメダ珈琲の店舗一覧マップだ。

関東のコメダ珈琲 一覧マップ

コメダ珈琲は、関東では神奈川県に多い。こうやって地図をみると、名古屋発祥のコメダが、箱根の山を越え、ジワジワと神奈川に定着してきている様子が伺えるだろう。そして、一番神奈川寄りの東京、つまり町田市ももはやコメダは制覇している。しかし、東京23区内には、コメダはまだ皆無だった。しかし、先月29日、大田区に『コメダ珈琲 下丸子店』がオープンした。コメダ珈琲はついに多摩川を渡ったのだ。コメダ、東京制覇に大手をかけたといったところか。

さっそくコメダファンの1人として、コメダ珈琲に向かった。


あー、懐かしい人にとっては懐かしい。コメダの看板。

ところで、名古屋と言えば僕の中ではパトランプなのだが(参考記事)、東京のコメダにもきっちりパトランプが回っていました。


これは取材の終わりに撮影

実は取材に行くまで、東京に出来たコメダは名古屋のコメダとちょっと違ったらどうしようかと思っていた。しかし、このパトランプを見て安心した。コメダはコメダのままだ。

では、コメダのどこがそんなに魅力的なのか、項目別にお伝えしようと思います。

 

ツッコミどころ満載のメニュー。
コーヒーシェークのミルキーな色も気になる。
ミックスジュースは幼児性を呼び起こしそうな容器に入ってくる
スープ420円。 何スープなのか?

コメダのここがすごい! ドリンクがすごい

まずはドリンクである。飲み物である。コメダの飲み物はその容器も含め何と言うか、20世紀的なのだ。と言ってはけなしているように聞こえるかもしれないがそうではない

CHECK1 コーヒーにシロップが入ります。

喫茶店というからにはコーヒーが肝なのだが、そのコーヒーが注文時に何も言わないとはじめからシロップが入ったまま提供されてしまうのである。店員さんに『シロップは入れてもいいですか?』と聞かれるので、入れたくない人は『いりません』と答えよう。スターバックスとは対極にある。スタバが南ならコメダは北。とにかくそういうことなのだ。

CHECK2 クリームソーダの容器が…

左上1枚目の写真、クリームソーダにはこれでもかってぐらいアイスが乗っていて嬉しいのだが、この容器である。出た、ブーツグラス。『男女7人夏物語』を見ていた人には懐かしく、それ以降の世代にはもはやその存在すらも分からないブーツ型をしたブーツグラスであるが、すっかり見なくなったと思いきやコメダにはしっかり残っていた。20世紀的。

CHECK3 幼児性を刺激するミックスジュース

次はミックスジュースである。(写真左参考)。色は間違いなくミックスジュースである。しかし、この容器は、あれである。哺乳瓶を彷彿とさせる。幼児性を呼び起こしくつろいでもらおう、という主旨だろうか。(適当に書いてます、すみません。)

素晴らしいのは見た目だけではない。容器に蓋がついているのでテーブルで自分でシェイクしながら飲める、というわけだ。

CHECK4 概念的な飲み物

ミックスジュースの写真の上の写真。ちょっと読みにくいかもしれないが黄色い飲み物の写真の下に『サマージュース』と書いてあるだろう。サマージュースはすごいネーミングだ。ブルーハワイを越えそうなナイスネーミング。なんせ夏を飲むわけだから。気になって注文してみたところ(写真左下)、夏みかん(=サマーみかん)のジュースだということが判明しました。

CHECK5 飲み物を頼むとサービスが

これはコメダ名物というより名古屋名物だが、ドリンクを頼むと豆菓子が無料でついてくる。嬉しい。

秋なのにサマージュース。
ドリンクにはサービスで豆菓子がついてくる。これぞ名古屋流。

 

エビフライ(定食)890円。王将か!ってぐらいの量です。これでも喫茶店。
サンドウィッチ、けっこう大きめのサイズ(比較用の携帯電話参考)で540円。
あ、この味知ってる

コメダのここがすごい! 食べ物がすごい

さて、コメダは喫茶店のはずだが、料理もすごい。喫茶店の域を超えている、といえよう。その(喫茶店にしては)過剰なサービスを見てみよう。

CHECK6 エビフライ(定食)、プレートにいろいろ乗りすぎ

写真左、エビフライ(定食)のサンプルである。890円、そこそこの値段がするが、これだけたくさんいろんなものが乗っかって890円は安いだろう。昨今のオシャレなカフェには『プレート』はよく登場する。コメダのこれもプレートには違いないのだが、カフェのそれとは何かが決定的に違う。簡単に言えば、カフェのプレートには五穀米は乗っていても、過剰な量のタルタルソースやコッペパンは乗っていないのである。

コメダはずっとこのプレートでやってきたのだろう。昨今のカフェがプレートを出す、ということは、時代がコメダにやっと追いついたということかもしれない。

CHECK7 サンドイッチ、これ以上ないほど素朴

次はサンドイッチである。『山パンサンドイッチ』というメニューを頼んだ。バスケットに入ってくるけっこうな量のミックスサンド。一口食べてみると、知ってる味なのだ。実家のサンドイッチというか、基本に忠実なサンドイッチである。最近のお店は、オリジナリティを出すためかちょっと変わった味付けをしたり、チリパウダーをかけたりバジルをかけたりするが、なんとも直球勝負な味がした。限りなくオリジナリティを削った果てにある、本来のおいしさのようなものがにじみ出ていた。うまいよ、サンドイッチ。

CHECK8 というか、どれもこれも素朴な、既食感のある味なのだ。

ほかにもハンバーガーを注文したのだが、家でお母さんが作るハンバーガーに似ているのだ。無駄な調味料が加えられていない。

ハンバーガーの肉は照焼風味に味付けられているのだが、照焼というよりイシイのミートボールの味がした。やっぱり実家っぽい。でもうまい。コメダは、個性的な店ばかり増えすぎた東京に、素朴なメニューを持って名古屋から警鐘を鳴らしに来たのかもしれない。

 

さて、次ページはいよいよシロノワールが登場


どのメニューも気になるが、やはり最後はシロノワールだな…

 

 
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