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ロマンの木曜日
 
NHKがやってきた
サンマの骨を撮影する取材陣


いつも怖い顔でニヤけていると言われることが多いが思いあたるフシはゴミしかない。全部ゴミのせいだ。趣味はNHK全般。

上記は、デイリーポータルZのライター紹介に書いてある私の紹介文だ。

家にいる時、テレビは常時つけてある。寝ている時もつけっぱなしで消すことはない。チャンネルはお笑い以外はほぼNHKをつけている。 就寝前もNHK。夢うつつでもNHK。朝目覚めてもNHKな私のNHKライフを知ってか知らずかNHKから取材の依頼があった。

断るわけないでしょう。
ここまででもう7回もNHKを連呼しています。あ、8回目……。

(text by 土屋 遊



1分間に3時間の収録ドラマ

「よくアンタなんか放送しようという気になるねえ」と、「なんか」呼ばわりされた私自身もたしかにそう思った。だが、対象はあくまで私ではない。主役は魚(サンマ)。その骨だ。
放送で"魚の骨"を特集することになり、以前私が記事にした「魚のガイコツをつくりたい」を目にとめていただいたのだ。

そんな奇特な番組は、未来観測つながるテレビ@ヒューマン。もちろん私も在宅時には欠かさず拝見している。番組紹介では

僕らの生活への影響を、NHKの取材・解説陣や専門家の視点で徹底予想。さらに、高感度なマニアや業界人だけが知っている、未来のトレンドも先取りします。

とあった。高感度なマニアだと思われても困るがNHKには出たい。実際は「ただ、魚を食べたことによる発見と収穫」だが、事前の打ち合わせでは「台所で解剖学から進化論まで行きついたわけです」と大風呂敷を広げてみせた。

そして初の撮影現場を体験することとなったのだ。しかもNHK。1分の放送にピッチャリ3時間のドラマがある。その怒濤と感動の1日を紹介したい。



必死で炭をおこしていた大野ディレクター
台所で奮闘するおふたり
なにをしていいかわからずとりあえず座る

記事の再現・シナリオ付き

収録は「魚を焼いて食べて骨を磨く」記事の再現。この一連の流れの中に、インタビュアーの質問に答えていくというシナリオがあった。

撮影場所は友人神田ぱんさんに自宅提供を頼んだ。神田ぱんさんは当日午後から取材旅行に行く予定だがそこを強行。「掃除するから前日から泊まったらいかが」の提案も、お抱えのヘアスタイリスト(父)がいますので、と丁重に断った。

収録開始は午前9:30。神田ぱんさんはおそらく、自宅の掃除よりも私の遅刻を危惧していたのだと思う。

 

すでに炭の準備

当日は懸念していたとおり、寝坊してしまった。女優並みにと用意していたヘアセットもメイクも中途半端なうえ、猛ダッシュで大汗をかき、すべてが台無しに。

現場へ到着した時はすでにNHKのディレクター大野さんが炭をおこしていた。日本家屋の神田邸に似合うだろうと、七輪を用意してくれていたのだ。

 

魚を焼く

神田ぱんもスタッフ用のお茶を用意したり、サンマをグリルで焼いたり、スタッフの一員のようにせっせと仕事をこなしていた。

挨拶もそこそこに、私はなにをしていいのかわからない。座ってうちわで七輪を扇げばいいとおっしゃる。

「かかとつけて屈伸して立てますか?立てたら若いらしいです。ガッテンでやってたヨ」などと、今思えばジャマばかりしていた。とっても気さくな スタッフの方々だったのだ。

 

体力年齢が勝負のカメラマンさん
(まだやってる……)何ごとも徹底主義とみた。さすがカメラマンさんだ

 

音もなく撮影がスタート

外での撮影は、ただ七輪をあおぐだけ。だが、旬のサンマだけあって、脂がしたたり落ちて火がボウボウとたってしまうのでうちわを持つ手も必死だ。

そのたびに大野ディレクターがサンマをグリルにうつしたりペーパータオルで脂を拭き取ったりして奮闘していたが、いつまでたっても撮影が終わらないため、そのうち手が疲れて笑いだしてしまった。

「もういいでしょー疲れるー腕がー」
自分のため(本当はサンマのためだが)に周囲が動きまわる。脚光を浴びた女優が傲慢になってしまうのも自然の流れなのかもしれない。その点で、私は女優にならなくて本当に良かったと思う。



マイクはこうして腰に……と実演してくださった音声さん。ちなみに実はパスポート入れだそうです。有名タレントさんが使用した直後のマイクケース。
神田ぱんさんの心配り。食器洗い用の洗剤やティッシュボックス、醤油入れに至るまで、商品名はすべてシャットアウトのNHK対策

 

 
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