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ひらめきの月曜日
 
あんこのジャストな甘さ探し

いざ、実食

パックを一列に並べ、甘い方から順に食べてもらった。ちなみにパック書かれた1から7の数字は、1は砂糖が0gで、7は42gという意味だ。

7が通常売られているあんこに最も近いと思われるが、果たして皆さん、どの辺の甘さが好みなのだろう。


「それが一番砂糖が多いやつです!」
それぞれの意見を聞いて、せっせとメモ。

首を傾げながら「うーん…」と食べ進めるうちに「あ! これです、これ!」という反応を示してくれるのが嬉しい。自分のジャストが見つかった瞬間だ。どの表情も晴々としている。

なんとなく「いいものを見たな」と思った。

 

見事にバラバラです

甘い物が大好きだという木村さんは6を支持。「甘党だと、2とか3あたりがキツイですね」と言う。「これは甘味というよりおかずです」とも。お、おかずですか。

逆に、甘い物が苦手な橋田さんは「3とか4あたりが豆っぽくていい!」というご意見。なるほどなるほど。

べつやくさんと乙幡さんは「あんことして食べるなら、断然7だ!」と主張。さらに「1は塩を振って食べたらうまいに違いない」と言っていたが、確かに分かる気がする。単に豆を煮ただけですもんね。

他の皆さんも、「赤福って7じゃないか」だの「3と4の間で急激に変化する」だの「いや、4は寂しい」だの「チリコンカン(私が持参した箸休め的豆料理)が一番うまい」だの、メモを取るのが追いつかないほどの感想を言ってくれた。ありがたいことです。


では、最後にわたくしも…

7から順に食べた。なるほど、数字が小さくなるごとにどんどん豆っぽくなってくる。それにつれて、豆の皮がシャリシャリしてきた。…ああ、これは甘さうんぬん以前の問題だな。皮がシャリっとしているあんこはさすがにマズイだろう。

そんなことは何ひとつ言わず、あんこを食べてくれた皆さんに改めて感謝だ。人間の出来た人たちです。

さて、肝心の「ジャストな甘さ」だが、私の場合は4だった。あまりに甘くなさすぎてもダメらしい。通常の砂糖の分量の半分くらいといったところか。


ホワイトボードに表を作成し、
それぞれ好みだった番号の欄に丸を付けていきます。

結果はバラけた。見事なほどにバラけた。

「これが一番人気があった砂糖の分量です!」とバーンと発表したかったが、それができない。

なんたって、これですもん。


3〜7が2票ずつ、という団子状態に。

甘さの好みは人それぞれ、とは思っていたが、まさかここまでキレイに分かれるとは、正直驚いた。

で、これがつまりどういうことかというと、えーと、3〜7の中間、つまり5(砂糖30g)が平均の好みだとは言えまいか。35gの小豆に対して30gの砂糖で、一般に言われているよりも甘さが控えめだ。

私の好みは4だった。妥協して5でもいい。

だから世の中に出回っているあんこは、もう少し甘さをおさえくれてもいいんじゃないかと、そう思う次第であります。そういうことですよね?


結果が出ても、まだあんこに群がるライター陣。後日、林さんが「戦後はまだ終わってないですね」と言ってました

たまには手作りしてもいい

砂糖を多く入れた方が保存がきくとか、そういった事情もあるだろう。しかし今回の結果を見る限り、あんこ製造業者は「砂糖使用量、通常の半分!(当社比)」と銘打った製品を出すべきだと思う。

というか、出してください。お願いします。需要はあります。あるはずです。

それまでは、時々あんこを作ろう。もう私にジャストな甘さは分かったのだから。作り方もわりと簡単だし。

白玉くらい、持ってくるべきでした。

 
 
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