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土曜ワイド工場
 
アイスをすくう器具で風速計を作る

それとなく近未来な物体が誕生

いよいよアイスクリームディッシャーを軸に接着する。 心配なのはちゃんと接着できるのかどうかだが。


くっつくんかい。これ。
不安でもグルーガンでの接着作業は楽しい。
フォルム的に無理があるような気がするけど接着できた。
3つ付けたら宇宙ステーションみたいになった。

これを軸に差し込めば完成だ。


アイスクリームディッシャー型風速計の誕生。

かっこいい。普通の風杯型風速計に比べてこっちの方がなんかかっこいい。作者だからかなりひいき目な目線で見てるけど、アイスクリームディッシャーのフォルムと質感がメカっぽくて素敵じゃないか。

しかし不安はある。軸にアイスクリームディッシャーを3つ付けたところ、すごく重くなったんである。磁石で浮くかどうかだかなり心配だが、滑らかに回ってくれるだろうか。

スムーズに回らない。やっぱり重かったか。でも一応は回るから浮いてるはずだし。なんでだろう。

調べた結果、以下のことが分かった。


上の磁石と下の磁石の位置が同じときは浮いてる。
しかし上の磁石が下の磁石の間にあると落ちる。

このように浮いたり沈んだり浮いたり沈んだりを繰り返してるから、スムーズに回らなかったようだ。


パイプも木に変えてます。

リング状の磁石に変えた

この現象は磁石と磁石に間があるから起こるわけだから、つまり磁石を間の無いリング状にすればいいはず。

すぐにリング状の磁石を買ってきたが、なぜか鉄板にくっついていたのでマイナスドライバーを使って力づくで引き剥がしたら、パキパキに割れた。

それでも磁力に問題はないので、パズルのように元の形に戻して配置。磁石のパズルは簡単すぎてつまらなかった。


数年前にはやった磁石で浮くコマを思い出した。

これでスムーズに回ると思うのだが。押入れから扇風機を引っ張り出して風を当ててみた。

完璧な回り具合。もうほとんど風速計といっていい。

ただ、回るだけだと風速は計れないので、土台にデジタルの風速計をつけている。これですべてOKだ。


アイスクリームディッシャー型風速計v2.0がここに誕生。

デジタルの風速計を付けたら「アレそれって意味ないんじゃないの」とちょっと思ったが、たぶん気のせいなので気にしないことにした。

 

庭で大活躍

これを設置するところだが、やっぱりビルの屋上とか高いところに置きたかったけど、あいにく置かせてもらえるようなビルは知らない。橋の上に設置しようかとも考えたけど、固定するものがないから、もし落ちたら危ない。

迷った結果、家の庭にすることにした。


遠めで見ると普通の風速計と見分けがつかない。

しかしこの庭、まったく風が吹かない。

写真を見てもらえば分かるように、周りを囲まれてるので、空いてる場所が360度のうちの80度ぐらいしかない。


風、吹かず。

とりあえず2時間ぐらい待ってみたが、多少の風は吹くものの風速計が動くほどの風は吹かなかった。空気読んでよ、風だけに。

これではただのよく分からない物体でしかない。どうするか。途方に暮れているとき、ついに神風が吹いた。

風、計測しました!

アイスクリームディッシャー型風速計が実用的な風速計として機能した瞬間だ。

「アイスクリームディッシャーは風速計になる」

このことを証明できてとてもうれしいです。

くるくる回るものは楽しい

風杯型風速計の風杯とアイスをすくう器具が似てるというだけで風速計を作って、それで正直うまいこと回るのかと不安はあった。

しかし想像以上にアイスクリームディッシャーが風を受けてくるくる回り、すごく幸せな気分になった。どうして回るものを見るのは楽しいんだろう。

あと最後の動画でちらちら見える青い物体はたぶん妖精さんです。

希望者には受注生産します。

 
 
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