気を取り直して、今度こそ
ま、ここでプリッツの部分を自作できれば言うことないのだが、そこまで高いハードルを設定したくはない。
といいますか、パンで十分だと思うんですよ、パンで。
このパンに、さっきの珍味を塗ってもおいしいことだろうが今回はやめておこう。珍味のことはいったん忘れたい。いや、忘れさせて下さい。
となれば、チョコレートの代わりになるのはこれしかあるまい。
スパイスやニンニクをたっぷり入れて、きっちり味を付けた合い挽き肉を細く切ったパンに巻いていく。
メンチカツの場合は挽き肉にパン粉を付けて揚げるわけだが、今回はその逆バージョンと言える。ということは味はこれで問題ないだろう。
…いやいや、だからといって安心はできない。さっきの野菜スティックだって味は決して悪くなかったのだ。大切なのは見た目だ。ポッキーっぽいかどうかだ。
持ち手の部分を残したのも大事なポイントだ。あいまいな状態ではポッキーっぽさに欠ける。
と、ここまでで十分満足だったのだが、揚げたところ、よりポッキーらしさに拍車がかかった。
たいへんだ。こりゃポッキーだ。
まさか、ここまでポッキーに似てしまうとは思っていなかった。一作目が酷かったせいだろうか、私にはこれがポッキー以外の何物にも見えない。
遠くから見たら「ナッツ入りのチョコレートかな?」くらいな色合いなんです。本当です。
味は言うまでもない。ニンニク入りメンチと揚げパンがタッグを組んだと思ってもらえたら正解だ。ビールに合わないわけがない。
片方の手にポッキー(っぽいもの)を持ち、もう片方の手にはビール。これはいい。本当にいい。
ただ、やはり油で揚げたのはまずかった。
ま、この際、手のベタベタには目をつぶろう。油のお陰でここまでポッキーっぽくなれたのだ。
やはり油は凄いなぁ…と考えていて、ハッと閃いた。さっきの野菜スティック、油の力を借りたら何とかなるかもしれない。