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はっけんの水曜日
 
畑に上海ガニはいるのか

昨夜は大雨でした。

仕掛け、翌日

そして次の朝。昨日仕掛けたカニ網にはたして上海ガニはかかっているのだろうか。

あれ。

早朝、眠い目をこすりつつ昨日カニ網を仕掛けておいたポイントへ行ってみて驚いた。

ないのだ。

カニ網が跡形もない。ある程度水の流れがある場所だったので網を鉄杭で固定しておいたのだ。だからなくなるはずはない。でもない。下流を捜索したがやっぱりなかった。思いつくことは二つ、カニがかかっていたので誰か持っていったか、カニが鉄杭引っこ抜いて逃げたか、だ。後者の方がかっこいいが、だとしたら早めに引っ越すべきだ。

同じ仕掛けを今日また設置していっても同じことの繰り返しのような気がするのでもう足で探すことにした。実はこの日を含め僕は計7日くらいこの周辺に通ってカニを探した。

そしてついに見つけたのだった。

何か動いた。
そーっと近づき。

 

トングでつかむと逆につかみ返される。

何かいるぞ

水場の底石の隙間に何か動く影を見つけた。玉置さんの記事を参考に持参していたトングでつついてみる。するとすごい力でぐいと引っ張り返され離してくれないではないか。緊迫する引っ張り合いの途中、ちらりと相手の爪の先が見えた。間違いなくカニだ、しかも白いぞ。

・爪の先が白い

これは上海ガニの条件の一つだ。はやる気持ちを抑えつつ踏ん張るカニとの引っ張り合いを続けること約3分。ふと力を抜いた瞬間、カニが出てきた。逃げる気だ。

待て待て待てっ、とトングが水を切る。

今見ると明らかに腰が引けている。
逃がすかー。

 

ゲット。

カニ、捕獲

頭というか体というか、カニの本体部分をトングが完全に捉えた。抵抗するように白い爪が逆にトングをはさみ返す。おかげでがっちり体が固定された。爪を持った腕は太く、各足には剛毛が生えている。二つ目の条件、足に毛が生えている、もクリアだ。なんとこいつ本当に上海ガニではないか。今日は蒸し蟹か。

力強い爪の先は白く。
足には毛が生えている。
しかし角、3つだ。

甲羅の部分だけでも10センチくらいはあるんじゃないだろうか。およそそのへんの水場にいる生き物とは思えないでかさだ。興奮して50枚くらいカニの写真を撮った。しかし落ち着いてもう一度ボディを仔細に観察してみる。最後の条件をチェックするためだ。はたして胴体部の両側に角が4つずつあるのか。1、2、3・・

角、3つだ。

どう数えても一つ足りないのだ。捕まえたカニは両側に角が3つ。つまり上海ガニではないということだ。残念、情報をくれた僕の知り合いもおそらく上海ガニではなくこのカニを食べたものだと思われる。僕は食べずに逃がした。

モクズガニだと思われます

専門家ではないので完全な特定は難しいところだが、このカニ、おそらく上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)と同属異種の「モクズガニ」ではないかと思われる。こちらも同じく食用のカニとして漁の対象とされているらしく、上海ガニ同様にうまいらしいので食べたらよかったのかもしれない。

僕の家の裏の畑にいるカニは上海ガニに近いカニだった。とても局所的な情報で申し訳ないがちょっと見てきての番外編みたいな位置づけで考えてもらえると幸いです。それからカニを捕まえるときには本当にトングが便利でしたよ。

裏の畑にはヤギもいます。

 
 
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