飲んで食べる小笠原

海開き大会の会場には、無料で飲み物と食べ物を提供するテントも出ていた。

リキュールを何杯かいただき、ほろ酔い気分になったところで次は食事だ。 ドリンクコーナーの隣には不思議な名前の料理が出ていた。 その名も、ダンプレン。

このダンプレン、小笠原では昔からある料理なのだそうだ。 小笠原に一番最初に定住したのは欧米系やハワイの人たちなのだそうだが、 その欧米系島民の家庭料理として受け継がれてきたものらしい。

見た目は白味噌の汁に似ているけれど、意外にもコショウが効いていてスパイシー。 中にはよく煮込んだ野菜や肉、小麦粉を練ったものが入っており、 いわばすいとんみたいなものだろう。

しかしながら、かなり煮込まれているのですいとんのように団子がゴロゴロ入っているのではなく、 汁にとろけてとろとろしている。うまい。

うん、これは日本料理というよりも欧米のスープ料理という感じだ。 家庭料理ということもあり、自分でも作れそう。今度試してみよう。

さぁ、張り切って丸太投げ

腹も満たされたところで、 いよいよ今回の海開きのメインイベント（個人的に）である丸太投げ大会だ。

丸太投げ大会のルールは至ってシンプル。 アカギという木から切り出した丸太を全力で投げ、その飛距離を競う。それだけ。 トップ3に入れば商品がもらえるらしい。私も勇んでエントリー。

ちなみに、投げる丸太の重さは男性が10kg、女性と子どもが5kg。 見た目は軽そうだが、意外にずっしりくる重い丸太だ。 いやはや、それでこそ投げ甲斐があるってモンだ。

この丸太投げ、これが見た目以上になかなか大変。

力任せに思いっきり投げようとすると、丸太の重みに腰が持っていかれてしまう。 腰を落として重心を低くし、振り子の原理で投げるとそこそこうまくいった。

そんな私の記録は、4m80cm。ちなみに、優勝者の記録は6m10cm。 投げた瞬間は結構イケたのでは？！なーんて思ったが、 こう改めて見ると全然トップにはかないませんでしたな。

最後はみんなでウミガメ放流

さて、日本一早い海開き大会もいよいよ終わりの時間が近づいてきた。 最後はウミガメの放流でフィナーレだ。

小笠原はアオウミガメの産卵地として知られている。 昔からたくさんのアオウミガメがやってきていたのだが、 明治の頃に食料として乱獲され、相当の数が減ってしまったという。

父島の小笠原海洋センターではアオウミガメを増やすため、 人工的にアオウミガメを育てているのだが、 その子どものウミガメを毎年海開きに放流しているのだ。