出口Aを選んだ人はコチラ
出口A
先ほどのページではだまっていたけど、この地下道には『空港第2ビル駅への連絡口』という看板がかけてあった。つまり、この場所こそ、正真正銘、徒歩で成田空港に行ける場所で良いのではないでしょうか。これを選んだあなた、カンが冴えてますねー。
地下道は写真の印象どおり、極めてきれいに整備されていて、チリひとつ落ちていなかった。それはとても素晴らしいことなのだが、何か違和感がある。それはこの写真に誰もいないことだ。これだけ長い地下道ならだれか歩いていてもおかしくない。逆に誰も歩いていない地下道は寂れているはずだ。寂れることも、にぎわうこともなく、ただ整備された地下道があることに違和感を感じてしまうのだ。
今、この空間に異物はただひとつ。そう、歩いているこの僕だ。僕の足取りだけが、コツコツと明るすぎる地下道に響く。
そうこうしているうちに唯一のカーブにたどり着いた。曲がる、曲がると風景が変わることを期待して。
しかし、あるのは同じ色の地下道だった。遠近感を無視するような地下道だ。
長いトンネルの先にあったのはまぎれもなく空港でした。
長い地下道を越えた先にあったのはまぎれもなく空港だった。いつも知っている成田空港第2ターミナルビルだ。でも、入口が普通の人と違う場所からやってきたので、なんだかパラレルワールドみたいだ。
この違和感を取り除くために・・・
おしっこに行っている間、いろんな人種の人がトイレを出入りして、その間に、ああ僕は空港にやってきたんだなー、と改めて実感した。徒歩で空港まで来たという達成感と、どこか物足りない気持ちを抱く僕でした。
出口Aを選んだ人用まとめ
中に入れたぜ
しかし、本当に僕がやりたかったことはこれなのか。徒歩で行くのは徒歩で行くのだが、なんというか、もう少し信号待ちをやり過ごしたりとか、そういう徒歩を僕は望んでいるのだ。何かが違う。その物足りなさを抱きつつ、今回の記事は終わりたいと思う。
と、終わるのはまだ早い。
もう一度最初のページに戻って出口を選びみましょう。きっと、もっといい体験ができるはずですよ。僕ももう一度だけ引き返して、違う出口を行こうと思います。