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土曜ワイド工場
 
下町のカラフルビルの中の人にインタビュー

2人目:ホテル運の無いアレクサンダーさん(32)

次にお話しを伺ったのが、こちらもオーストラリアから来たアレクサンダーさん。国籍はドイツだそうです。

アレクサンダーさんはもう何度も日本に来たことがあるそうで、今回は北海道のニセコでスキーやスノーボードをしに来たそうです。


アレクサンダーさん。なかなかの男前

Q.旅に慣れてるみたいだけど旅の必需品みたいなものはある?
A.このパスケースかな。水にも強いから便利だよ。

「これがないと眠れない」というようなぬいぐるみや枕などを期待していたのですが、意外とかっこいいアイテムが出てきました。

パスポートやチケットなどの貴重品を必ずこのケースに入れて持ち歩いているそうです。スキーやスノーボードをするなら耐水性は絶対条件ですからね。
私も旅をするときは貴重品はコンパクトにして手元に、とは心がけているのですが、結局いつも持ち歩く小さなバックに押し込んでしまいその中で行方不明になることが多いのです。
こういう「旅の必需品」的アイテムを持っている人がかっこよく見えるのはそのせいでしょうか。ギターとタバコがあればいいのさ、というような。ちょっと違うか。


年季の入ったパスケース。なんだかかっこいい

Q.日本に来て不便だなと思ったことはある?
A.日本はオーストラリアに比べてとっても時間に厳しいね。門限のある旅館に泊まったことがあるんだけど、大変な目にあったよ。

まだ日本に遊びに来たばかりの頃、京都のある旅館に泊まった際11時が門限だったそうなのですが、これを少しオーバーしてしまったためになかなか中に入れてもらえなかったそうです。オーストラリアではある程度融通が利くので、それも文化の違いかなと言ってました。

さらにアレクサンダーさんには悲惨なエピソードがもう一つ。

7ヶ月前に大阪に遊びに行ったときのこと、乗っていた飛行機が遅れてしまったため電車にも乗り遅れてしまい、予約していたホテルに着いたのが夜中の12時を回っていたため入れてもらえなかったのだとか。 「じゃあその時はどうしたの?」と尋ねると、仕方なくラブホテルに泊まったそうです。
できるだけキレイな部屋にしてほしいと頼み込み、結局部屋の準備が整う1時間、ラブホテルの前で待たされることになってしまったとか。


ラブホテルの思い出を切々と語るアレクサンダーさん

日本の宿泊施設はそんなに融通が利かないものなのでしょうか。やむをえない事情を説明してもダメだった上にキャンセル料まで取られてしまったと言ってました。切ない話しです。日本人の私がなんだか申し訳ない気持ちになってしまいました。

カンペになってないカンペ。

ここでも私は用意したカンペを片手に話しを聞いていたのですが、あまりにもおどおどした態度だったせいか「ちょっと見せて、何が書いてあるの?」と、 私のカンペを覗き込んできました。書いてあることを答えた方が早いということだったようです。

こんなことまで書き起こしてるのか、と思われると恥ずかしいなぁと照れながら見せたのですが、 それでも何が書いてあるかわからなかったらしく、首をかしげて一瞥した後、また山根さんと向き合って喋っていました。

恥ずかしい上にますます物悲しい。

 

思い切ってアレを切り出してみることに。

さて私が今回のインタビューの中でどうしても聞きたい、見たいと思っていたのが、バックパッカーの方たちの荷物の中身です。どうやったら荷物がきっちり収まるのか。

でも国籍を問わず、いきなり「カバンの中見せて欲しいんだけど」なんて言われたら引いてしまうに違いありません。でも気になるものは気になる。
ダメもとで「やわらかく聞いてください、お願いします」と山根さんにまで無理なお願いをして聞いてもらったところ、アレクサンダーさんは快くOKしてくれました。


体の半分くらいはあるカバン
   

でっかいかばんの中身やいかに。

早速カバンを持ってきてくれました。

こんな英語もまともに話せないジャパニーズを相手してくださって本当にありがとうございますと、土下座したい気分でした。

しかしでっかい。とにかくでっかいです。
アレクサンダーさん自身もかなり長身だったのですが小さく見えます。

旅に出るときはいつもこのカバンを使っているそうです。
では早速気になる中身を拝見させていただきます。

何週間も旅に出るためにはきっちり収納しないと溢れ出てしまうのでは、というのが経験上の想像だったのですが、意外とそうでもないようです。

 

さて何がどのように入っているのだろう ホントわざわざすみません、と言いたいが言えないもどかしさ

かっこいい旅の原点がここに。

アレクサンダーさん自身「ボクのカバンは相当散らかってるよ」と言っていましたが、散らかっていると言うより物を押し込んであるということがわかりました。

旅をするにはある程度の計画性は必要かもしれませんが「よし行くぞ!」と決めたら必要最低限のものをバックに詰め込んで出かける、という雰囲気が感じられるバックでした。
やはりかっこいい。憧れの旅の形です。

 

おや、意外とバラバラと物が出てきた

 

まりもっこり、米沢牛、そして伝説の漫画家。

もう何度も日本に来ているというアレクサンダーさん。

何度か訪れたことのある場所というのはお土産選びに困るものです。
お土産には何を買ったの?と聞くと「今もってきてあげるよ」と何やら嬉しそうな雰囲気で、意気揚々とその場を後にしました。

これは期待できそうだと、待つこと数分。


得意気な表情で見せてくれたその手には… まりもっこりクッキー!そして向かって右手の謎の物体は…

ロースとかハラミとかがバラバラになる米沢牛キーホルダー

北海道といえばオルゴールやラベンダー関係のお土産を想像しますが、想像を超えるお土産が登場しました。
まさかのまりもっこり。

外国人とは思えないお土産のチョイスです。
初めて日本に来る外国人の方は間違いなくまりもっこりは選ばないでしょう。日本人の私だって選ばないかもしれない。
さすが、日本慣れしているアレクサンダーさん。

そしてもっと度肝を抜かれたのがこのお土産。


一見なんだかさっぱりわからない そこには伝説の漫画家の名前が…!

おばあちゃんの乳首が伸びきってるちいさなフィギュアでした。そういえばそんなキャラクターが出てきたような…。米沢牛のキーホルダーと一緒に秋葉原で購入したそうです。

これは自分用なのか、オーストラリア大陸の誰かの手に渡るのか。

これをもらう人がどんな感想を持つのか気になるところです。

■まずは英語からだ。

ホコリをかぶっていたえいご漬け

今回お話を聞いた2人の日本人に対しての印象として共通していたのは「優しい、親切」というものでした。とても嬉しかったです。

そして勉強になったのが、他の国に行く時はある程度の文化や言語を多少なりとも勉強してから行かないといけないと思っている、という心構えでした。

観光とはいえ、相手のことを知ろうとする気持ちが大事なんだな、と勉強になりました。ガイドさんに任せっぱなしではその国の本当の良さは見えてこないのかもしれないです。

何はともあれ英語を何とかしなければ、というわけでちょっと前に買った英語のソフトを引っ張りだし、早速プレイしてみることに。

いやもうホントその通りでした

この判定を出したのが2007年4月。何も成長していないどころか、半年以上このソフトに手をつけていなかった自分にがっかりです。

バックパッカーズ ホステル ケイズハウス東京
〒111-0051 東京都台東区蔵前3丁目20-10
TEL 03-5833-0555

とてもキレイな設備のホステルでした。もちろん日本人の方も宿泊可能です。外国人の方と交流を深めたい方は是非一度。


 
 
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