「喧嘩ですよね?ということは暴力沙汰ならいいわけですよね」
−−ま、そちらの解釈で結構です。
「それで印象に残ってるだったら、ほんとトラウマになってるんですけど、中学一年くらいの時に□□学校の生徒30人に追われたってのがありますね。板橋にずっと住んでて、(隣駅の)十条に友達がいるんでチャリで向かってたんです。そこでいきなり因縁をつけられ、よくわからない言葉でまくしたてられて」
−−初対面なのに因縁てのもヒドいですねぇ。
「普通に信号待ちとかしてたら、いきなり肩を殴られて。こっち2人だったんですけど、むこう4人くらいで。さらにチャリンコとかガンガン蹴られ始めて、これは何だ?と思ってたら、あきらかにやばい雰囲気になってきて」
−−不穏にもほどがあります!
「これは逃げなきゃ!と思ってチャリ漕ごうとしたら、もう押さえつけられてて。それでもうとにかく走って逃げて。とりあえず人通りある商店街に逃げればいいだろ、と思ったらそんなのおかまいなしで、商店街の中でも物投げてきたり、人に連絡して曲がり角ごとに追っ手が増えてくるんですよ。ドラマみたいに」
−−むちゃくちゃスペクタクルですね。
「よくわかんないでっかい声で叫んだと思ったら、次の曲がり角から出てくるわけですよ。今思うと『すげぇな、このアニメ!』って(苦笑)」
−−むしろジャッキー・チェンだ(笑)。
「俺は汚い定食屋のオヤジと闘わなきゃいけないのかと(笑)。そういうノリで逃げて、タクシーとか止めてる余裕もないので、とにかく絶対入ってこないところに行かないと殺される!って思って、最終的に考えたのが埼京線の踏切から線路走って逃げる方法。それで駅の方に走って逃げて、やっと生きて帰れた」
−−ケンカっていうか‥ゾンビ映画みたいな話だなぁ。
「暴徒に終われる一般市民みたいな。記憶に残ってるのはそれですね」
−−そんなんよくあったの?
「しょっちゅうでしたよ」
−−ちなみに捕まるとどうなるの?
「いやぁ、もうここでは言えないような‥大坪さんと喋ってないですよ」
−−他の捕まった話とか聞いたことない?
「拉致られて金取られたとか。友達何人かを捕まえて、それを何倍かの人数で囲むわけですよ。それでひとり身柄押さえて、『こいつを返して欲しかったら金持ってこい』って。身代金要求ですよ。金額も少ないんですけどね、5千円とか一万円とか。『友達を帰してほしければ日暮れまでに一万円用意しろ』って」 |