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フェティッシュの火曜日
 
メガネに油を塗ると世界が輝いて見える
何の変哲もない景色ですが、メガネにひと工夫するだけで…


  このことに気づいたのは、3年ほど前のことだ。

 揚げ物をしようと鍋に油を注いでいたら、うっかりメガネを鍋の中に落としてしまった。幸い火にかける前だったのでメガネは無事だったが、とっさのことに動転した僕は何を思ったか拾いあげたメガネをそのままかけてしまった。

 結局顔は油でべたべたになってしまったが、かわりにすごいことを発見した。世界が、キラキラと輝いていた。

(text by 石川 大樹



 

メガネは度なしでも老眼鏡でもなんでもいいです

ほんとに油を塗るだけです

 さっそく、やり方を紹介しよう。

 用意する物はメガネ、サラダ油、キッチンペーパー(ティッシュでも可)。やることはいたって簡単、メガネに油をぬるだけだ。


キッチンペーパーに油をしみこませ
レンズにたっぷり塗りつけます

油をはじいてしずくになってしまう場合は、ペーパーの乾いた部分で延ばすときれいに塗れます
レンズが透明になるまで油の層が薄くなったら出来上がり

 

さっそく外へ出てみよう

 正直、原理はよくわからないのだけれども、油ものがギラギラしているのと同じ原理ではないかと思っている。

 理屈はおいといて、先ほどのメガネごしに撮った写真を実際に見ていただこう。


油を塗ったらこんなにキラキラ
ゴミ捨て場が宝の山に

地下鉄のホームも天国に
銀座インズの照明はさながらラスベガス

 

夜景がすごい

 町は見事に輝いていた。

 しかし実は、このメガネの実力はこんなものではない。このメガネの真価が発揮されるのは、夜だ。


夜のコンビニ。まばゆいばかりだ
パチンコ屋なんてもう竜宮城

水に映ったビル群同じように光っている
工事現場のクレーンがまるで灯台のよう

世界観が変わります

 嫌なことや悲しいことがあったとき、ああ、嫌な世の中だな、と思ってしまうことがある。そんなときは外を歩いても、見える景色がひどく色あせてつまらないものに思えてくる。

 そんな時、僕はメガネに油を塗るようにしている。そうすると、さっきまであれほどつまらなく見えていた景色がいっせいに輝きだして、なんだかとても元気づけられるのだ。

 そんなわけで、今回は僕のお気に入りの遊びをご紹介した。今日つらいことがあった人もなかった人も、とても楽しいのでぜひ一度試してみてください。

ためしにごま油を塗ったらセピア色になりました

この記事はエイプリルフール企画のために作ったうその記事です

 

 
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