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フェティッシュの火曜日
 
うずらの卵の殻を上手にむく方法

 

手がだんだんジャリジャリしてくるのも不快だ。

普通の大きさの茹で卵でさえ殻をむくのが面倒なのに、うずらの卵なんていちいちむいてられるか!と思う。

気が短いのか不器用なのか、うずらの卵の殻を上手にむけた試しがない。たいがい潰す。だから普段は水煮を購入しているのだが、あれは微妙に不経済だ。

きちんと殻がむけるのなら、そりゃ生の状態から茹でたい気持ちはあるさ。でも時間はかかるしイライラするし潰すしでロクなことがない。

そんなおり、デイリーポータルZのさかなクンこと火曜日担当ライターの玉置さんから「しじみを使えば簡単にキレイにむけますよ」というお得情報を教えてもらったので、騙されたつもりで試してみた。

高瀬 克子



卵は普通に茹でていいらしい

まずは、うずらの卵を茹でる。水から茹で始めて5分も経てば出来上がりだ。

普通は、ここで殻をむきやすいように冷水にさらすのだが、聞いた方法ではそのまま鍋に放置しておいていいらしい。こういうところ、横着でいいなぁ。

ここで陰なる主役「しじみ」の登場だ。しかもよく聞けば「しじみの味噌汁の殻」が必要なのだという。


必要ならば作ろう。
そして殻を残そう。

これほど簡単な味噌汁が他にあるだろうか。包丁も要らないダシも要らない、唯一味噌だけあればいいという超カンタン料理だ。

で、この殻をどうするのかといいますと…


ザッと水洗いしたら、
卵を茹でた鍋に加えるだけ。

以上だ。これで30分も放置しておけば、卵の殻が勝手にメリメリとむけてくるのだという。にわかには信じられない話であるが、やっぱり騙されたのだろうか。

ま、仮にニセ情報だったとしても、これくらいなら笑って許せる話だ。物は試しと30分、テレビを見ながら放っておくことにした。

 

まさかこんなことが

気が付くと30分が経っている。あわてて鍋を覗いてみると卵にはヒビが入っており、確かに言われた通り殻が勝手にむけているではないか。


「茹でタマゴが産まれた!」みたいになっている

どうしてこんなことになるのだろう。理屈はまったく分からないが、実に不思議な現象だ。

今まであんなにイライラしてた殻むき作業はいったい何だったんだろう。


しじみと一緒にいると保護色っぽくなるが、そこがポイントなんだろうか。いやまさか。
さらにむける。どんどんむける。
指でチョンと突くだけで、メリッと剥がれます。
そのままベロベロと全体がむける! 気持ちいい!

しじみの殻から、何か謎の物質が出ているとしか思えない。…えーと、カルシウムとかでしょうか。

それとも味噌汁にすることで、なにかが劇的に変化した可能性もある。ないかもしれないが、ある。

とにかく、これほど簡単にツルンとむけるのなら、これからは生のうずら卵を大量に買ってきて、盛大に茹でまくりたい。

 

鶏の卵には応用できないらしいです

「こんな貴重な情報を一体どこで教わったのだ」と玉置さんを問い詰めると、渋々「宍道湖のしじみ採り名人から教わった」と白状した。

その名人にも、なぜこういうことになるのか詳しい理由は分からないのだという。古くからの口伝えで現在にまで残った秘伝の術、といったところらしい。

玉置さんは、他にもなにかいい情報を教わっているかもしれない。後でこっそり聞き出そうと思う。

殻がゴソッと一気に剥がれるところなんて、非常に気持ちが良かった。スカッとします。

この記事はエイプリルフール企画のために作ったうその記事です

 

 
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