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フェティッシュの火曜日
 
私の名前は「乙幡」じゃなくて「Z幡」でした!

 

甲乙の「乙(オツ)」に八幡の「幡(ハタ)」、それで「乙幡(オツハタ)」と申します。

というのが、今までの私の自己紹介だった。「甲乙」というのが伝わらなそうなときは「乙女」の乙、とも。全国でも少ないほうのこの苗字、私は誇りを持ってそう名乗っていた。

がしかし、つい先日。なんと、「乙幡」の「乙」が、実は「Z(ゼット)」だったとの衝撃の事実が判明したのだ!
私の人生、何だったんだ。

乙幡 啓子



それはある日突然に

新しいラックを買うので、今までのラックに入っていたものを整理していたときのこと。

高校を卒業したときに学校から貰った名前のハンコを何気なく手に取り、愕然とした。


ゼットバタ啓子?!

何で今まで気づかなかったんだ。漢字の「乙」であるはずの部分が、英字の「Z」=ゼットになっているではないか。これではZ幡(ゼットバタ)啓子だ。

このハンコはもともとは、高校入学時の申請書類か何かから文字を起こしているのだろう。そこに間違いがあったのだろうか。すぐさま役所に出向き、住民票を取ってきた。すると。


さっきわざわざ取りに行ってきた。

氏名欄をよく見ると・・・。

あ!やっぱりZ!

何で今まで気づかなかったんだ。漢字の「乙」が、英字の「Z」=ゼットになっているではないか。これではZ幡(ゼットバタ)啓子だ。ってさっきも書いた。気が動転している。

ということは・・・住民票に基づき、以下の書類もこうなっているということだ。


保険証もゼットバタ。
運転免許証も、もちろんゼットバタ。ハァどっちを向いてもゼットバタ。

何で今まで気づかなかったんだ。漢字の「乙」が、英字の「Z」=ゼットになっているでは・・・。

これらを申請した時、窓口の人もよく「オツハタ」と読んでくれたと思う。というか、「Z幡」と書いてあるものを「ゼットバタ」と読む勇気が誰にあるというのだ。

こうしちゃいられない。実家の親はこのことを知っているのだろうか。いや、知っているに決まっているじゃないか。だとしたら、私が生まれてからというもの、この事実をひた隠しにしてきたということだ。まあ、そら、隠すだろうけど、本当にうちは「ゼットバタ」なのかどうか、今すぐ確かめたい。

トゥルルルー、トゥルルルー・・・

私「あ、啓子だけど。実はさっき、書類の名前部分が全部「ゼットバタ」なのに気づいたんだけど・・・」
母「あー、そっか。まあねえ、実はそうなんさ。」
私「何でゆってくれなかったん?」
母「何しろ、ゼットバタだからねえ」


やっぱり本当だった!がびーん。

母は「今後のため、見とくといいよ」と、家系図を送ってくれた。今後のためって・・・。


きっちりA4サイズなのが気になるが、古びた立派な家系図である。

Z幡(ゼットバタ)だった・・・家紋までZだ・・・。

母の言うことには、先祖代々Z幡(ゼットバタ)家を守っていることはいるが、ゼットバタゼットバタ呼ぶわけにもいかないので、慣用的に字形のよく似ている「乙」を借用しているのだという。そしてなぜZ(ゼット)なのかは定かでないという。それをこそ知りたかったのだが・・・。

思えば、小学校の頃、苗字の珍しいのを男子らに「やーい、ゼットバタ!」「ゼット!野球用品〜♪」(野球用品のCMソング)などとはやし立てられたものだが、あれはあれで合っていたんだ。なあんだ。

・・・と納得していいのだろうか。なにせ「ゼットバタ」だ。ゼットン、に似ている。佐藤B作も思い出される。

というわけで、今日から「Z幡啓子」になります。どうぞ今までと変わりないお付き合いをお願い申し上げます。あ、読み方は「オツハタ」でけっこうですので。


ポストの表札も春から一新!

この記事はエイプリルフール企画のために作ったうその記事です

 

 
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