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土曜ワイド工場
 
ちくわ等はストロー代わりになるか
こういう穴の開いた食品。


ちくわに代表されるように、ストローみたいに真ん中に穴の空いた食品というのは結構ある。

いつもそれらを「ストローっぽいなぁ」と思うだけの日々を過ごしていたところ、昨年モスバーガーでSipahhというストロー経由で牛乳の味が変わるストローが発売された。

そこで思うのは、ストローに似てる食品を通して牛乳を飲めばそれもまた牛乳の味が変わるんじゃないかということだ。しかもそのストローは食べられる夢のストローだ。

ちくわ等のストローぽい食品で牛乳を飲んでみて、ストローとして使えるか、味に変化はあるか調べよう。

(text by 小柳健次郎



白くてコップの内側に牛乳がついちゃってるのですごく分かりにくいけど、ぴったり100ml入ってます。

ちくわは牛乳を一秒でどれだけ吸えるか

ちくわで牛乳を飲むといってもさすがに1パック全部飲むとかは厳しい。そこで「100mlの牛乳を一秒間で何ml吸えるか」というルールを決めた。

あとストローとしての使いやすさと吸った後の牛乳とストローに使ったものの味の変化も評価していきたい。

ちなみに普通のストローで一秒間牛乳を吸った量は、約35mlだった。これから出てくるストロー達は、これを超えることが目標だ。

いまはストロー五本入りに見える。

最初は本命のちくわ。パッケージに具がつめられてるちくわが描かれていて、おいしそう。

でも今回はこれを牛乳に入れなければならない。つらい、と早くも思ってしまった。

だけどひょっとしたらさらにちくわがおいしくなるかもしれないので、今年一番の決断をして、ストローとして使ってみた。

これはしわしわのストローだ。ストローだ。
オオオ。
分かりにくいですが、実際には80mlぐらいまで減ってます。記録20ml。

ちくわを牛乳に入れ吸い始めた瞬間、なんの違和感もなく牛乳が口に入ってきた。変にこぼれたり吸うのに力を使うこともない。これはストローだ。

牛乳の味はというと、残念ながら特に変化なかった。ちくわも普通に牛乳の付いたちくわで劇的な違いはない。

ただ牛乳を飲んだ後にちくわを食べると、飲む前に比べて多少しょっぱさを感じた。


吸いやすさ 味の変わり具合
★★★★★ ★★☆☆☆
総評 驚くほどなんの問題なく吸い込める。ちくわも牛乳も味の変化はあまり感じなかったが、飲んだ後ちくわの味が多少しょっぱく感じられた。

 

 

パッケージはsipahhに近いよ。

形だけならちくわに似てるうまい棒

次に試すのはうまい棒。形だけ見ればちくわにすごく似てるので。

不安なのは、うまい棒を買うときにあまりよく見ず適当に買ってしまい、この場で初めてこれがたこ焼き味だったことを知ったことだ。よりによって。

これで牛乳がたこ焼き味になったら奇跡だと思うが、その奇跡はあまりうれしくない。

こんな茶色いストローは見たことない。
吹いてるようにも見えるけど、吸ってます。
10mlは吸えてる?

まず言うと、うまい棒はでかい。ストローとして使うには直径が大きいし、それでいて穴の部分は小さい。だから吸うのは疲れる。

それでも10mlの牛乳が減ってるのは、たぶんうまい棒本体に染み込んだ牛乳が5mlあるんだと思う。どう考えてもそんな吸えてない。

ただ味はかなり変わった。というより味覚が変わる。うまい棒を咥えたときは普通のたこ焼き味だったが、牛乳を吸った途端、そのたこ焼きがやけにしょっぱくなった気がした。牛乳の甘さと対比が起こったのだろうか。

うまい棒自体の味は、牛乳を含んだたこ焼き味のうまい棒でした。


吸いやすさ 味の変わり具合
★★☆☆☆ ★★★★★
総評 ストローとしてでかすぎるが、吸えないことはないレベル。牛乳を口に含んだ瞬間しょっぱく感じるのは味の対比が起こるため?

 

 

トッポさん。

一番まともにストローに見えるトッポ

次はトッポ。これは穴が開いてるうえにその中にチョコが入っているので、普通に考えればチョコレート味の牛乳が出てきてしかるべしなんじゃないか。

トッポの中のチョコのように、いっぱい詰まった期待を胸に。

しかしこのチョコが実は罠だった。

違和感がないどころかオシャレ感さえ漂う。
あれー。
ぜんぜん吸えない。

見た目は非常に期待が持てたのに、いざ吸ってみるとまったく吸えない。力いっぱい吸っても牛乳はちっとも上がってこない。

トッポを割って見てみると、中までぎっしりチョコが詰まってた。そりゃ吸えないし、おいしいよ。


吸いやすさ 味の変わり具合
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
総評 吸えませんでした。Toppo自体はおいしかったです。

 

 

選んだ理由はちょうどいい細長さです。

穴は開いてないけど、じゃがりこ

ここで一つ謝っておかなければならないことがあります。実は色々とストローみたいに穴の開いた食品を探したのですが、先ほどの3つしか見つかりませんでした。

さすがにその3つだけというのは少ないので、ここからはそういうことにこだわらない自由な精神でやっていこうと思います。

そういうわけで次はじゃがりこ。両端に穴を通してストロー代わりに使ってみました。

中はほぼ空洞なので両端を切ればストローになる。
吸う。
吸えてないように見えますが、7mlぐらい減ってます。

細さがちょうどいいので吸いやすいことは吸いやすい。でも口に入ってくる量は少ないので、霞を飲んでるかのようだ。

味のほうは感じるほど変わらないが、牛乳に浸したじゃがりこはシリアル食品っぽいと思ってしまった。ただじゃがりこ本来の塩気が牛乳の甘みでやっぱり目立つ。


吸いやすさ 味の変わり具合
★★★☆☆ ★☆☆☆☆
総評 ストローとしてちょうど良いサイズ。吸い込んだときの味の変化は大してないが、牛乳に浸した部分のジャカリコはシリアル食品っぽい。でも牛乳が甘い分しょっぱく感じる。

 

 

このぴっちり感が良い。

ブルジョワジーな肉のストロー

そして最後は上級ももハム。まろやか和風醤油仕立て。

これはそのままだとまったくもってストローに見えないが、くるくる巻いて葉巻みたいにすることによりとても高級感溢れる肉のストローになる。

ブルジョワ感溢れる、ハムの葉巻スタイル。
でも使い方は貧乏くさい。
またわかりにくいけど20ml吸えました。

これすごい。吸う能力はちくわと同じぐらいなんだけど、大きさがちょうど良いので非常に吸いやすい。一番ストローらしくない見た目のハムが一番ストロー向きだった。

ハムを通して飲んだ牛乳はやっぱり普通に牛乳。ただやはりというかなんというか、牛乳が口に入った途端、醤油仕立てというのを強く感じた。つまりしょっぱくなった。


吸いやすさ 味の変わり具合
★★★★★ ★☆☆☆☆
総評 今回の中で一番ストローの代わりになる。やはり牛乳の味に変わりはないが、醤油仕立てのハムを口に含みながら牛乳を飲むとより醤油を楽しめます。

 

結論:ちくわとハムはストローになります

今回の検証で分かったことをまとめると、

  • ストロー以上とはいかないがちくわとハムはストローとして使える
  • 特に味が変わることはない
  • しょっぱい食べ物は割と多い

ということだった。

じゃあちくわとハムでどちらがストローとして優秀か。強いて言うならハムに軍配が上がる。ちくわはストローにしては太すぎる。

でもちくわメーカーはちくわをストローに最適なサイズにはしないでもらいたい。ストローも大事だが、それ以上に大切なことがあるのだから。

ストローにしたのもしてないのも、その場で全部食べました。

 
 
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