デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ひらめきの月曜日
 
すごい勢いでようかいけむりを出す

●大量発生プロジェクト始動

  たくさん買ってきたようかいけむり。指先だけでも十分楽しいのだが、もっとたくさん出してみたい。ただ、薬の塗られている「ようかいゾーン」は狭いのが問題だ。

 こういうときこそ大人の知恵と経済力の無駄な発揮のさせどころである。それらを駆使して大量発生につなげてみたい。


ようかいゾーンのみを抽出
作業進行中

 さまざまな方法を検討した結果、でかい「ようかいゾーン」を作るというアプローチでやることにしてみる。まずはようかいけむりのカードから、ようかいゾーンだけを切り取る。

 たくさん買ってきたので根気が必要な作業だが、すごい量のけむりのことを思えば集中できる。


ようかいゾーン密集地帯
ようかいボードの完成だ

 切り取ったようかいゾーンを、両面テープを貼った化粧ボードに並べて貼り付けていく。隙間なく並べることで、「ようかいボード」の完成だ。

 これによって、でかいようかいゾーンを実現。実に48倍の面積を誇る。


夢が叶った
手の見た目は変わらないのだが…

 これなら指先だけでなく、手のひら全体を乗せることができる。おごそかな気持ちで両手をようかいボードに乗せ、薬がしっかり 付くようにグリグリと動かす。

 「ようかいけむり」の優れたところは、ようかいエキス(薬)の付いた手も、見たところ何も変化がない点だ。この特性によって、人に見せたときの驚きが増すのである。

 目には見えないけれども、エキスをたっぷりとつけた「ようかいハンド」と化した私の手。では発生させてみよう。



 期待通りの発生能力。これはすごい。

 ただ、やはり大量発生しているためなのか、どうもけむりには見えない。謎のカスがどんどん出てくる不思議な映像、といったところだ。

 「火事だ!」というレベルに達していないというか、方向性がカスの方に向かってしまった。なんとかならないだろうか。もっと大量に発生させれば、火事風情も出るだろうか。


ダブルようかいボード
広大な面積同士をつけたり離したりさせる

 そういうわけで、ようかいボードをもう一枚作成。スタッフも増員し、48倍化したようかいゾーン同士をつけたり離したりすることで、より大量のけむりを発生させるというプランだ。

 これはすごいことになるはず。ではやってみよう。



 …おかしい。ほとんどけむりが発生しない。

 予想外の展開にスタッフ一同も戸惑いを隠せない。つけ方や離し方を工夫しながら何度かやってみても、同様の結果しか出なかった。プロジェクトが初めて壁に直面した瞬間だ。

 あくまで推測だが、堅い板同士の接触ではうまくいかないのかもしれない。ある程度やわらかい素地同士の接触と分離の繰り返しによって、初めてけむりは発生するのかもしれない。

 ならば原点に帰って、方向性を手に戻そう。発生源となる手が増えれば、単純にそれだけけむりも増えるはずだ。


けむりの仕込み作業
何かの儀式か

 さらにスタッフを増員し、三名で手をようかいハンド化させる。これによってシングル比三倍の結果が出せるはずだ。それぞれ手を前に突き出し、六枚の手のひらを並べてやってみよう。



 よし、期待通りの結果になったぞ。

 当初目指した「火事だ!」という感じにはなっていないというのが正直なところだ。あくまで「カスだ!」レベル。

 ただ、ちょっとした「カスの嵐」になっているとは思う。

●見えてきた「ようかいけむり」の実態

  「ようかいけむり」で火事レベルのけむりを発生させようとした今回の試み。当初の目的を達成することは失敗に終わったと言わざるを得ない。

 大量に発生すると、「ようかいけむり」はけむりではなく、カスという本来の姿を見せてくるからだ。

 なぜだか発生する大量のカスの嵐。「火事だ!」は無理だったが、別の意味で人類が初めて見るっぽい映像になったとは思う。


 
 
関連記事
手作り妖怪けむりで遊びましょう
妖怪が住む町、境港に行ってきた
クラブ活動:妖怪部

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.