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フェティッシュの火曜日
 
タキシードハイキング

紳士でありますように、紳士でありますように、

もうすぐ山頂。鞄からはみ出たパンが話題になりはじめた。

頂上近くで周囲の声に変化が

先ほどからすれ違う人の声が変わってきた。頂上が近づくにつれ「パンだ。」とパンを指さされるようになったのである。

実は駅付近では「ワインだ。」とワインを指さされていたのである。たしかに葉巻は山に入るときに鞄にしまったので目立つ物といえばワインとパンであるが…これは一体どういうことなのだろうか?


場所
標高
パン:ワイン
(比率)
聞こえてきた声
ケーブル駅付近
約200m
1:9
(ワイン多数)
「ワイン。」
「ワイン!」
「ワイン持って」
「ほらワインだよ」
「見た?」
「あらー」
山頂付近
約590m
9:1
(パン多数)
「パン。」
「パンだ」
「パンだよー」
「パンだわ」
「パン持ってる」
「パンなんか持って」
「すごい格好だねー」

(ジェントルマン調べ)


そして登頂成功。周囲からは祝福の声(「あ、パンだ。」)が。

グラス越しに眺めると丹沢の山並みもマッターホルンに
(これはさすがに見えませんでした)

みんなお腹が空いているんじゃないか?

山頂ではお昼を食べている人が多い。「山の方が食べ物の価値が高いのでみんなパンに目がいきがち」そんな結論で納得したのだが、あまりにもパンパン言い過ぎる。戦後じゃないのだから。

紳士をつかまえて炭水化物呼ばわりは品位に欠ける。衣食足りて礼節を知るの管子の言葉どおり、山頂で私は、学校給食における脱し粉乳の導入を心に決めたのだった。


「平地では酒、山では食べ物の価値が高い」という結論に

そんな山頂でやることといえばもちろん
靴のブラッシングである

 

 
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