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ひらめきの月曜日
 
今度こそメンマを作りたい


ウソ記事で作ったメンマ料理より。

先日、ふとしたことからメンマを作ってみようと思い立ち、検索エンジンに「メンマ レシピ 作り方」と入力してみて驚いた。「割り箸を使ったメンマの作り方」という記事が、一番上に出てきてしまったのだ。

やばい。いろんな意味でやばい。

何を隠そう、これは当サイトのエイプリルフール企画で去年私が書いたウソ記事である。最後にちゃんと「ウソです」と注記があるので、よもや騙される人はいないと思うが、真面目にレシピ検索をした人に「ふざけんな!」と怒られるんじゃないかと思うと、ついビクビクしてしまう。恐縮もしてしまう。

そういうわけで、今度こそ嘘偽りのない、きちんとしたメンマ作りにチャレンジしようと思うのだ。

高瀬 克子



なんだこれは

ことの起こりは、とある店で「ハチク」なるタケノコを見つけたことに始まる。


ん? ハチク?

その日はたまたまデジカメを持っておらず、慌てて携帯のカメラで撮影したのが上の写真だ。

「そういえばメンマって『なんとかチク(なんとか部分はひらがな1文字)』という種類のタケノコで作るんだよな。ってことは、もしかしてコレのことか?」と、勢い込んで購入したというわけだ。

まさに「破竹の勢い」である。うまいね、どうも。


だが、正しくは「淡竹」と書いてハチクなのだった。

家に帰ってから「どうしてもっとたくさん買ってこなかったのか」とさっそく後悔。後日デジカメ片手に再び店を訪れた。

ちなみにこれが売られていたのは、都営大江戸線の上野御徒町という駅の構内である。


なぜか駅の構内に、
千葉の農産物が格安でどっさり。
あまりスーパーで見かけないものが、これでもか、
これでもか、と売られております。

しかし、この日はハチクの姿がなかった。そこはやはり自然相手の商売なのだ。いつも同じ商品が並んでいるとは限らないし、売り切れてしまった可能性もある。

残念ではあるが諦めよう。いまある2本で、なんとかやりくりするしかない。

 

タケノコといえば

ハチクを見て「うわあ!」と興奮する私を「なんで?」と不思議に思う方もいらっしゃるだろう。「そんなに珍しいタケノコか?」と。

それが、私には珍しいんですよ。なんたって生まれ育った秋田では、タケノコといえばもっぱらヒメタケ(ネマガリタケ)だったんです。


これがそのヒメタケ。去年スーパーで見かけ、郷愁に駆られて購入

ハチクの生育北限は秋田県南部という説もあるくらいだから、大きなタケノコを見て鼻息を荒げてしまっていても、どうか優しい目で見ていただきたい。

で、このヒメタケだが、時期になると父が山からどっさり採ってきたものだ。その皮をむくのは子どもの仕事なのだが、いつも決まってやる遊びがあった。


悪魔の手。いやぁ、懐かしいなぁ。

じゅうぶん大人だが、ついやってしまった。

いや、ヒメタケのことはどうでもいい。いま目の前にあるのはハチクだ! これでメンマを作るんだ!

と、ここで悲しいお知らせがあります。ちょっと調べてみたところ、メンマの出来るタケノコはハチクではなくマチク(麻竹・中国産)だそうですよ…。

音が似てるってだけで、妙な覚え方をしていたようだ。とんだ赤っ恥を晒してしまったが、一度進めたプロジェクトを白紙に戻すのは無念すぎる。

まぁ、どうにか似たような物は作れるだろう。作れるに違いない。作れるんじゃないかな。

えー、以上のことを御理解いただいた上で、無茶は承知のメンマ作りを進めたいと思う。いや、疑似メンマ作りか。うん、なんちゃってメンマだ。どうか、それで勘弁してやってください。


メリメリと皮を剥ぐのが気持ちいい。
一枚一枚、着物を脱がせてる気分になりますな。おほほ。

どんどん皮が柔らかくなっていきます。
先っぽが、妙に可愛らしい。

 ここまでくると丁寧に皮をむくのが面倒になって、一気にグシャッとしてしまう。

このグシャッも相当気持ちがいい。


ええい、観念しろい!
脱がされた衣服。じゃなかった、皮。

なんせハチクの皮をむくのは初めてなもので、どの作業もいちいち楽しい。ヒメタケより大きいのもダイナミックでいい。そういえば孟宗竹の場合は皮のまま茹でることが多いせいか、この工程は踏まないんですよね。

さておき、どうしてもタケノコの皮むきに欠かせないのがコレなのだった。


悪魔の手、ハチクバージョン。凶悪さ激増。
先端がグルグルしてるだけで、こうも悪くなるか。

相当悪い。悪い上に、妖しい妖術でも使いそうな手になってしまった。これ、小さい子どもは泣くんじゃないでしょうか。


「…おまえもタケノコにしてやろうか! ぐぇへへへ!」

しまった。まだ皮をむいただけなのに、すでに1ページ目が終わろうとしている。ちょっと遊び過ぎたようだ。「なんちゃって」とは言え、ちゃんとメンマっぽい物を作らなくては。


それにしても皮むきは楽しい。

 

 
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