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ひらめきの月曜日
 
できるだけぐねぐねしているソーセージを探す旅
これはスーパーで適当にピックアップしたやつですが、けっこうアールが利いてて曲がってますね。


さて皆さんは、週に3度ぐらいソーセージのことを考えながら過ごしていらっしゃるかと思うが、かくいう僕もその一人だ。

まあそれは言いすぎたが、ソーセージはみんな好きだと思う。うまいよね。

うまいのだけど、その独特の形状が気になってしかたない。なんだあの形は。

皆さんはどういった形状のソーセージが好きですか? 考えたことなんてなかったかもしれないが、この機会にぜひ考えてほしい。

僕はまっすぐなソーセージよりも、できるだけぐねっと曲ったやつが好きだ。本格的な感じがする。工場で作られたのではなく、てづくりな感じがするからだ。今日は僕のソーセージに対する執着に付き合っていただきたい。

(text by 梅田カズヒコ



新宿の小田急百貨店へ
おぉ、加工肉がいっぱいだ。

と言うわけで小田急百貨店に来てみました

冒頭の文章で僕がソーセージが好きだということは伝わったと思うが、『で、今日はどんなことをやるんですか?』と思ってらっしゃるかたは多いと思う。

大丈夫、僕自身も何がやりたいのかよく分かっておりません。見失っているのは僕もです!


ただ、ちょっと改めて、様々なソーセージを鑑賞してみたくなった。当サイトの編集会議でいろんなソーセージがあるところはどこなのか聞いたところ、編集部の工藤さんが小田急の地下にいいとこありますよ、と教えられたのでとりあえず小田急にやってきた。


加工肉の売り場にやってきたらたくさんのソーセージがいっぱいだ。

ものすごくテンションがあがる。どうも僕はソーセージに敏感なようだ。

ソーセージが所狭しと並んでいる風景は外国のマーケットみたいだった。

人によって、外国と聞いて真っ先に思い浮かべる光景がビバリーヒルズ青春白書みたいな光景だったり、カーニバルだったりベルサイユ宮殿だったりするだろうが、僕の中での外国の風景はソーセージや豚肉などが山盛りになって売られている風景なのだ。

 

いろんなソーセージがありました


 

極太のもの、白いもの、細長いもの、いろんなソーセージがあった。写真右下の微妙につながっているソーセージも気になる。持ち上げたら、一本の長いソーセージになるのだろう。

だけど、僕が一番好きな形状はこの中のどれでもない。もっとぐにゃっと曲がっているものなのだ。ここにあるものはみな整然としている。もっとぐにゃぐにゃ曲がっているソーセージが見たい。

そうか、今日の記事の趣旨は東京一ぐにゃぐにゃしているソーセージを探す旅にしよう。

アメ横

目的を見つけ、アメ横にやってきた

アメ横にやってきた。

僕は食品関係のことで何か困ったことがあると、アメ横に行けばどうにかなるのではないか、と思ってしまうクセがある。

アメ横なら何でもある。アメ横ならきっとぐにゃぐにゃに曲がったソーセージがあるのではないか。

アメ横のセンタービルの地下の食料品売り場に、なかなか売っていないラム肉を買いに行って、そのときに、このあたりはどんな食材でも売っているなーと思った記憶がある。

アメ横のビルの地下の『肉の初音』さんに

 

肉の初音というお店に行ってみた。(写真右上)この辺のお店の雰囲気は香港とかのマーケットっぽくて好きだ。ウォン・カーウァイの映画に出てきそうな雰囲気だ。きっとソフィア・コッポラがアメ横にやってきていたら、新作映画のワンシーンにこの市場の風景を入れたんじゃないだろうか。

ここでは、とにかくキロ単位で売られる『荒挽きウィンナー』や、『から党ソーセージ』など目をひく商品が多数あったが、僕が求めているぐりんぐりんに回るソーセージはなかった。


肉の初音 アメ横センタービル店

東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル B1
https://www.ameyoko-center-bldg.com/shop/b1/hatsune.html


ソーセージを見過ぎて、あれもソーセージに見えてきた。

吉祥寺にソーセージ専門店があるのだ。
路面で焼きたてのソーセージを販売していた。うまそう。迷わず買った。いちばんぐねっとしているやつを。

そうか、ソーセージの専門店に行けばいいのだ

アメ横にもめぼしいソーセージがなかった僕は途方に暮れた。皆さんの記憶の中にもあるに違いないぐねっと曲ったソーセージ(ひょっとしてこの記憶を持っているのは僕だけ?)はない。

その後家に帰って思った。

そっか。専門店で探せば良かったのか、と。ネットでソーセージを専門に扱うお店を調べたところ、吉祥寺にソーセージ専門店『ケーニッヒ 吉祥寺店』があったので行くことにした。

ひとめでソーセージのお店だと分かる看板の前には人だかりがあった。どうやら人気のお店らしい。

近づいてみると、焼きたて、あぶりたてのソーセージ。さっそく一番曲がっているソーセージを選んで、お店の奥で食べることにした。

お酒なんてあまり飲めないくせにあぶったソーセージを見ていたらビールが飲みたいような気がしてきた。ソーセージには人をまどわす何かがあると思う。

 

まあ、まっすぐじゃないソーセージではあります

確かにまっすぐじゃないし、今までのソーセージで一番手作り感が出ている。(実際に手作りかどうかはおいておいて、手作りっぽい雰囲気がある)

ケーニッヒ 吉祥寺店

東京都武蔵野市吉祥寺南町1-17-10
https://www.wurst-koenig.com/


店前においてあったイス。ここにもソーセージがあった。

 

おぉ、あれがソーセージ専門店か、なんだか高級そうだ。

個性はソーセージ1本690円〜。高級ソーセージレストランに。

次にやってきたソーセージ専門店は表参道の『SMOKY』という店。

インターネットで事前に調べたところずいぶん高級なお店だと聞いていたが、確かに外から見た店の風景は高級なフレンチといったところだ。オープンカフェなのもよけいに高級そう。

「ぐねぐね曲ったソーセージを・・・」なんてよく分からないことを言っている僕には入れないお店のような気がする。

お店の看板にお好きなソーセージ1種690円と書いていたので、お金の面でも心配だ。1本のソーセージに690円も出す、という例は聞いたことがなかったからだ。よっぽど大きいのだろうか。


それにしても高級な店だ
そんなつもりじゃなかったのに。

 

高価なだけあって個性的なソーセージがたくさん食べられました

庶民の僕にとってはソーセージの盛り合わせだけで2,800円というのはびっくりする金額だ。ソーセージっていいやつはそんなにするのだろうか。保存食で輸送も便利だからそんな高級なソーセージというのがそもそも存在しない、と思っていた。


写真中央。こんなにぐねぐねしているソーセージは見たことない。ぐねぐね。

でも、ぐねぐねのソーセージを探していた僕には、これとないぐねぐね(と、言うか形容するならくるくる)というソーセージにありつけることができたのであった。

 

ぐねぐね、というよりくるくるのソーセージ。やや辛味があって上品な味がしまし た。

くるくるのソーセージの正体

くるくるソーセージの名前は『コイル』(別名:ローリング・ストーンズ)という名前のソーセージで、ネーミング通りコイル状、ローリング状のソーセージだ。今回の主旨はぐねぐねしているソーセージを探す旅だったが、とりあえずこれほどぐねぐねしているソーセージはない、と思えるソーセージにたどりつけたのでよしとしたい。

それにしてもなぜこんなにぐねぐねなのか。どうやってぐねぐねにしているのか。店員さんに聞いてみると

・どうやってぐねぐねにしているかは秘密。
・ただ、こういう形状をしていることによって煙で燻製にした場合、味がよく付いて都合がいい、とのこと

でした。コイルソーセージは1本なら690円。いろんなソーセージの盛り合わせも3,000円あったら食べられるので、今度挑戦してもらいたい。ちなみに味のほうは、こんなおいしいソーセージたべたことない、と思うほどめちゃくちゃうまかったです。


ソーセージレストラン SMOKY

東京都港区南青山5-16-1 青山ビル1F
https://www.smoky-jp.net/top.htm

それにしても、ナイフとフォークでソーセージを食べるって、なかなか日本人にはな じまない作業ですな。ぐねぐね。

(一部撮影、撮影協力/吉崎貴幸、寺島由里佳)

ソーセージはぐねぐねのほうがうまい(梅田談)

ソーセージの形状が気になる。僕だけだろうか。特に、曲がり具合が一番気になる。

まっすぐのソーセージは僕こそが正統派なソーセージ、と主張しているようだし、ちょっとだけ曲ったソーセージは、『いやいや、そんなまっすぐなソーセージはかえって不自然、むしろ僕らがスタンダード』といっているようだし、ものすごく曲ったものは、『君たちはまだまだ甘いねーといっているような気がなんとなくする。

個人的にはぐねぐねしたもののほうがナチュラルな気もするが、最後に出てきたソーセージみたいな、過剰なほどのぐねぐねもあるのでやはりどれが正しい形状なのかよく分からなくなってしまった。

皆さまも、ちょっと暇があったら、ソーセージの形状に注目してみてください。表参道のお店は高価でしたが本当においしかったです。


 
 
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