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フェティッシュの火曜日
 
巨石神社にお参りしたらアドベンチャーでした

親切すぎるほど書いてもらわないと迷って死んだりする

岩の下を行くのは男の子の夢

同行してくれた友人の渡辺はまだ学生である。来年からは原発で働いたりするらしい。巨石をくぐりぬけたり原発で働いたりする男、なんてアドベンチャーなやつなんだと感動した。

それに比べて自分は…と思ったが、巨石をくぐりぬけてはインターネットに記事を書く男、これが何だか悪くない。そういえば小学校の文集に将来の夢として「巨石かコンピューターの仕事」と書いたような気さえしてきた。うそではあるが、夢をかなえた瞬間である。

「足から」ってそんなにアドベンチャーでいいの!?「おしりから」くらいでも十分ですよ!?と過剰なおもてなしに恐縮してしまうほど

 

狭いところを足で探りながらぐいぐい潜っていくこの写真。我がことながらうらやましい写真である。

汚れてもいい格好で行くことをお勧めします

太った人はどうするんだろうかというほど狭いところをずりずりくぐっていく。もちろん服はどろどろになるし、窪みに水がたまっていて足もびっちゃり。

それでこそ、それでこそアドベンチャーだ、という気概で進む。洗濯物を出すときお母さんに怒られてこそのアドベンチャー、汚れとシミに酵素が効いてこそのアドベンチャーなのだ。


フラッシュを焚いて撮影。こんなアドベンチャーなところを足からすり抜けていく。徳川埋蔵金はもうあったも同然である。

抜けると石でっかスポット。なんてグーニーズなんだろう。

見上げると陽が射していてこれぞ救済という感がある。思えば救われてばかりの苦労のない人生でした。

 

唐突にグラビアスポットを発見!

30分はアドベンチャーたっぷり

暗いところを抜けると風が吹いている。巨石を見上げると木漏れ日が射していて大変気持ちがいい。コース自体はそれほど長くはないが、巨石をくぐっては抜け、くぐっては抜けするので何度もアドベンチャーを味わえて満足度は高い。

でもお高いんでしょう?と心配される方も多いとは思うが、ご安心を。大人ひとり500円のワンコイン巨石体験である。何で宣伝しているのかよく分からなくなってきたが、とにかくお手軽アドベンチャーだ。


同行者の北九州顔も神々しく!
足をくずせばエロ本に!

エロ本だとか言ってるそばから、地面に子供用の靴が埋まっていて恐ろしくなる
矢印も怖いのか親切なのかわからなくなる

小さな祠があって、これはお参りだったのだと反省させられる

光の射す出口がエンディング感溢れて、いいグーニーズでしたと勘違いさせられた。

 

おなかいっぱい

「そうだ、今こそ、アドベンチャー」ってこのことか、という思いがずっとループしっぱなしの30分だった。出口を抜けてもまだ巨石地帯は少し続く。下をくぐっていた岩窟を外から見ていると浮ついた気分が徐々に着陸していく。


でかい石に奔放な木。外を出てもまだアドベンチャー。
天の岩戸ってこんなところにあったのか、と古代ロマンのおまけ付き

「そのお祭りに、わたしも入れなさい!」と天照大神ごっこに興じていたのだが、これを書いている今、大変はずかしくいたたまれくなった

 

そして現実に着地

神社の人が「ずーっと自然のままですから」という巨石地帯を抜けると社務所前に出る。異世界から現実に戻らせる趣向がなだらかでうまい。巨石から天照大神を経て自転車に、と徐々に体をならしながら現実に着地するのである。


社務所の近くに出て、ようやく現実に引き戻される風景

現実感あふれる自転車
現実感あふれる犬と犬小屋

この辺の子供たちの自転車はハンドルがひっくり返っててなつかしい

社務所にタスキを返すと神社の人は「ようお参りさんでした。」と声をかけてくれる。アドベンチャー後で顔がもうホクホクしてるのがばれないように、とキュッと眉間にしわを寄せて霊験あらたかさをアピールしてみたのだが、そういう場合はほとんどばれているものである。残念であるので、今年は「巨石に浮かれない夏」というのをテーマに掲げることにした。


 
 
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